うつ病に対する東洋医学の考え方

2016年11月30日

日本社会におけるうつ病

 

近年、精神疾患によって通院している患者数は大幅に増加傾向にあります。厚生労働省の発表では平成8年の約200万人から平成23年では約300万人とかなり増えています。

その中でもうつ病は100万人以上とかなりの人がかかっています。

患者数や有病率を見てみると誰にでもかかる可能性がある病気です。現代はストレス社会のためうつ病にかかる人はこれからも増えていくのではと思います。

自殺の問題でも、日本は海外に比べて若年世代では死因第一位と深刻な問題です。全てがうつ病では無いのですが、大半はうつ病や身体の病気などの健康問題です。ただ健康問題による数値が前年より減少してきたことはうつ病の理解が広がってきたためと考えています。理解されない病気は本人にとって辛い心境ですので今後さらに対策や治療法が研究されていくことが重要になります。

海外ではうつ病に効く治療法をいろいろな研究しています。その中でも刺さない鍼がニュースになると東洋医学が期待されています。

痛くない鍼を使う事で精神的に弱った人でも受けられやすい治療になります。

お薬は恐い、病院にかかる程ではないという方にも始めの窓口として鍼灸治療は受けやすいと思います。

 パニック障害

うつ病の東洋医学の考え方

うつ病を東洋医学的に見て行くと、大きく分けて「急性期」「慢性期」に分けられます。

特にうつ病は、「気」というエネルギーや「血(けつ)」という栄養が全身を巡らずに停滞していたり、その「気血」が不足している事で様々な症状を引き起こすと考えられます。

 

①急性期

その中でも急性期に関しては、「気」の巡りが悪く停滞し始めた時期を指します。

そしてその「気」を巡らすのが、「肝」という臓器です。

この「肝」は体にかかる様々なストレス(肉体的なストレスや精神的なストレス)に対して敏感に察知し、ストレスに対して抵抗してくれます。

 

この時期に現れてくる症状として、

肩や首のコリや張り、情緒不安定、怒りっぽい、イライラしやすい、ため息、ゲップ、わきや胸の張り、お腹の張った痛みや膨満感、胸焼け、めまい耳鳴り頭痛、喉の異物感などがあります。

 

こういった症状を出す事で、身体の状態がこれ以上悪化しないようにアラームサインを出しているんです。

そしてこの時期は急激に状態が悪化する可能性があり体調が変動しやすいので、特に注意が必要です。

 

体の状態によって治療に用いるツボは異なってきますが、基本的には「気」を巡らして全身の流れを改善するような治療を行なっていきます。

 

また「肝」に不調が起こると、「脾」「腎」といった臓器にも影響を及ぼし、それぞれの不調を引き起こします。

これが次に述べる、慢性的なうつ病に多く見られる状態です。

 

②慢性期

慢性期や慢性的にうつ症状が出ている場合、その背景に「肝」以外の臓器の不調が出ている事が多く見られます。

特に「脾」「腎」の不調が関係しています。

 

1)脾の不調

「脾」は食べ物を消化して、「気」や「血」を作り出しますが、「脾」が弱っていたり栄養不足が続くと、その「気血」が不足しうつ症状やそれに伴う様々な症状が出てきます。

うつ病の原因の一つとされる、セロトニンというタンパク質の不足などもこの状態に含まれます。

そして先ほど出て来た「肝」の不調は「脾」の不調を引き起こします。

「脾」の不調がもともとある時に「肝」の不調が重なる事で、うつ症状は慢性化していきます。

 

浮腫、倦怠感、話すのが億劫、食欲不振、軟便、息切れなどの症状が出てきます。

 

この状態の場合、「肝」や「気を巡らす」治療だけでは改善していきません。

同時に「脾」の治療や「気血」を補う治療が必要になります。

 

2)腎の不調

「腎」は体の生命エネルギーを蓄えている臓器で、歳を重ねるごとにそのエネルギーが低下し、「気血」の素が不足してうつ症状を引き起こします。

また「肝」と共にホルモン分泌にも深く関与しています。

栄養が偏っていたり、手術や服薬、炎症が起きていると腎のパワーは落ちていきます。

そこにストレスによる「肝」の不調が重なると「肝腎」ともに弱っていき、慢性化していきます。

副腎疲労と呼ばれる症状もここに当てはまります。

精力減退、耳鳴り、難聴、足腰の重だるさ、頻尿、免疫力低下、不眠、無気力などの症状を伴います。

「脾」と同様に、「腎」の不調がある場合、やはり「腎」の治療や養生法が必要になっていきます。

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自律神経と鍼灸治療

うつ病は自律神経の乱れが大きく関わっていると考えています。ストレスを受けると自律神経は乱れやすいです。現代のストレス社会では毎日色々なストレスを受け続けているため徐々に体内バランスが崩れていっていると考えられます。

鍼灸治療は自律神経を整えるのに優れた治療法です。一時間ほどの治療で、痛くない鍼と心地よいお灸を使った施術を受け終わる頃には効果を実感して頂けると思います。

当院では自律神経測定器により初診時に測ったデータを元に治療方針をたてています。治療を続けて定期的に計測していくことで客観的に判断ができます。

うつ病の鍼灸治療について詳しくはこちら

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辛い症状を一人で抱え込まずにまずは鍼灸治療を受けてみて下さい。


Posted by 鍼 渋谷α鍼灸整骨院 東京都 渋谷区 at 11:44 / 院長コラム

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