2022年7月21日
喘息とは、通常の人に比べて気管支が狭く、慢性的な炎症を起こしているため少しの刺激で平滑筋が痙攣を起こして呼吸困難状態になります。
ゼーゼーと聞こえるような喘鳴や咳などの呼吸困難が特徴です。
喘息はアレルゲン、非アレルゲン、自律神経の影響などが関係して発作を引き起こします。季節は秋が多いです。
理由は分かっていませんが、乾燥が強くなるためや台風など気候の変動が多いためになりやすいと言われています。
時間帯では、夜間に多く、冷気などの刺激が喉を刺激する事や朝の冷え込む時間の気温差が原因になりやすいためです。
自律神経の問題では、副交感神経が気管支の収縮に関係しています。この副交感神経が夜に活動を優位に持ってくるため気管支を収縮させて喘息を引き起こしやすくしています。
気管支
気管支は外から平滑筋、気道粘膜、気道上皮より作られています。喘息の方の気管支は平滑筋が異常に収縮して気道を狭くして気道の炎症により痰などの分泌物が増加している状態です。この状態は敏感で空気が通りにくく悪循環に陥っているので呼吸が吸えなくてさらに強く吸おうとすると刺激が強くなるため呼吸困難になります。
病院では、気管支拡張薬の吸入やステロイドの注入により平滑筋の弛緩や炎症による浮腫を抑える事を目的に治療しています。
アレルギー
アレルギーによる喘息はハウスダスト、カビ、ウイルス、花粉、ペット、食物のアレルゲンにより引き起こされます。
アレルギー型はアレルギー疾患ですので、病院での血液検査で何がアレルゲンか特定する事が大切です。
原因のアレルゲンを特定して避けるようにすると予防しやすくなります。
非アレルギー
気管支を刺激しやすいものが非アレルギー型です。タバコの煙、冷気、運動、天候、汚れた空気などが原因となります。
非アレルギーはアレルゲンと違い分かりやすいので、その行動を控えると発作を抑えられます。
自律神経
気管支の拡張と収縮には自律神経が大きく関わっています。副交感神経が気管支の収縮に関わります。副交感神経はリラックス神経と呼ばれて、夜や身体がリラックスしている時に優位になります。
現代ではストレス社会と呼ばれるほど、仕事環境、人間関係により自律神経が乱れやすくなっています。現代に多くなってきた喘息も自律神経の乱れが大きく関わっていると考えられます。
現代人に多くみられるようになってきてます
昔より現代の方が喘息の発症率が高くなってきています。子供では6倍、大人では3倍程に高くなっていると言われています。
現代のストレス社会や食品や身の回りの化学物質、大気汚染などが原因ではと考えられています。
気管支疾患はWHO(世界保健機関)に鍼灸適応疾患と認められています。鍼灸治療が有効であると認知されているということです。
鍼灸治療では、免疫力を上げることと呼吸に関係する胸郭や筋緊張の改善を目的に行います。
鍼灸治療の効果にある白血球や血流増進により喘息症状を改善させていきます。
喉の周りや胸郭の経穴を使用していきます。
喘息になると呼吸筋が弱まることや胸郭が上手く動けないこと、横隔膜の疲労なども関係していますので、呼吸に関わる部位も治療していきます。
人により様々な原因がありますので、来院された際にしっかりと問診、触診を行って原因を見極めて治療を行います。
東洋医学では、熱を持ちやすい人、水分調整が上手く出来ない人も喘息になりやすいです。全身から東洋医学観点で原因を治療して体質改善も同時に行っていきます。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 20:30 / 院長コラム