薄毛・抜け毛の悩みは鍼灸が有効だった!?

2021年9月29日

 

年齢を重ねていくとどうしても気になってしまうのが容姿です。

その中でもっとも悩まされる『抜け毛・薄毛』について今回書いていきます。

 

そもそも髪の毛というものは1日100本程度抜けるのが普通です。

それでも毎日新しいものが生えてきます。

これを繰り返していくことをヘアサイクルと言います。

このヘアサイクルに乱れが起こることによって薄毛や抜け毛が起こります。

ヘアサイクルには成長期退行期休止期の3つの周期があります。

 

数年の成長期を経て、退行期に移行します。その状態が数週間続いたあとに休止期に入ります。

順調にサイクルが進んでいれば髪の毛が薄くなることはないのですが加齢に伴って乱れてしまい状態が悪くなっていきます。

成長期は本来6年ほどのサイクルがあるのですが、それがどんどん短くなっていくことで髪の毛が成長しきらず抜け落ちてしまいます。

そのため十分な太さがなく本数が減ってしまったように感じてしまいます。

 

ヘアサイクルが乱れる原因として考えられるのがまずは加齢です。

そのほかは食生活の乱れストレス自律神経の乱れホルモンバランス頭皮環境の悪化が考えられます。

加齢は全員起こることで逆らえないですが争うことはできます。

またその他の要因を少しでも軽減できるようにしましょう。

 

東洋医学的に見た抜け毛・薄毛タイプ

次に東洋医学的に抜け毛のタイプをみていきます。

ご自身に当てはまるタイプがあれば改善のきっかけになれば幸いです。

 

血虚タイプ

 

東洋医学では髪の毛のことを血の余り、『血余』と言います。

ですので体に血液が十分でない場合内臓や筋肉を補うことを最優先にされ髪に血液が回されず健康的な髪が作られません。

また栄養が不足しているので髪の毛が抜けやすくなります。

 

血虚タイプでの体の不調としては

・貧血が起きやすい

・たちくらみがする

・目のかすみがある

・目が疲れやすい  などの症状があります。

 

また簡単な判別方法としては爪を押した時に白から赤にきちんと変化するかどうかで判別できます。

この時に赤く戻らない場合血虚タイプの疑いがあります。

 

腎虚タイプ

東洋医学で髪の毛はにもっとも深く関わりがあると言われています。

腎は両親から受け取ったエネルギーや食事で取り入れたエネルギーを蓄えておくところです。

このエネルギーが不足してしまうと体の成長に関係したり自律神経ホルモンバランスなどさまざまなところに影響が出てしまうため薄毛や抜け毛の原因になってしまいます。

 

腎虚タイプの体の不調は

・足腰に力が入らない

・物忘れをしやすい

・耳が遠くなったり聞こえにくくなったりする

・常にだるい などの症状があります。

また多忙な毎日を過ごしているとエネルギーの消耗が激しくなり腎虚の症状がでやすくなります。

 

瘀血(おけつ)タイプ

瘀血とは血流が悪く滞っていることを指します。

血流が悪い状態が続いてしまうと髪の毛まだ血液を送る事ができなくなり抜け毛や薄毛の原因となってしまいます。

このタイプの判別方法としては唇が紫色のような血色の悪い状態になっていたりします。

 

瘀血タイプの体の不調は

・手足が冷えやすい

・肩こりや頭痛でもピンポイントで痛む

・クマができやすくなる

・女性の場合生理痛がきつい などがあります。

カラダを良くすることは鍼灸でできる

 

これらの症状は鍼灸治療を受ける事で改善させていく事ができます。

薄毛・抜け毛に対する治療はもちろん局所(頭部)は行います。

これは血流を改善させてあげる目的で施術をします。

しかし先ほどあげた通りいろいろな種類のタイプがあるため全身にお体を整えて自律神経

ホルモンバランスを正常な状態にしていかなければいけません。

そうしないといくら高級な物を使ったところで変化がとても出にくかったり、再発してしまったりします。

まとめ

・髪の毛の不調はサイクルが乱れる事で起こる

・日常生活が乱れていないか見直す

・抜け毛には色々なタイプがある

・鍼灸はさまざまな症状にアプローチが可能

 

東洋医学では体を一つのものとしてみますので悪いところだけではなく全身をしっかりとチェックさせていただく事で不調を未然に防ぐ事ができます。

またセルフケアや体質改善のアドバイスも行う事ができますのでこれを機に薄毛や抜け毛で悩んでいる方、いまはまだ抜け毛や薄毛に悩んでいない方もお体のケアもかねて受けてみるのはいかがでしょうか。

 

症例

〈円形脱毛症〉

40代男性

 

約2週間前に美容院に行った帰りに発見した。

原因は特に思い当たることはないが、仕事が多忙で上司と部下に挟まれるようなことが続き、少しストレスと疲れが溜まっていた。

 

診察

脱毛部は直径約1cmで少し赤みがかった状態

頚肩部に緊張がみられた。

腹部触診では右側腹部と左側腹部、右季肋部に“押されると嫌な感じ”があるとの訴えがあった。

 

治療は局所には集合鍼(10本前後)、頚肩部の緊張や腹部の不快感をとるため、

自律神経を整える治療を行った。

 

1〜5診目までは特に目立った効果は得られなかったが、

6診目の診察時に生毛を数本確認した。

以降、生毛は増え、9診目では毛が1cmまで伸びてきた。

 

現在は円形脱毛症の治療は終了したが、

鍼灸治療を受けるとストレスが緩和されることと、体の調子が良いとのことで

3週間に1回のペースで来療している。

 


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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 13:08 / 院長コラム

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