2021年2月21日
うつ病は現代の日本ではとても多い疾患の一つと言われています。日本人の15人に1人は一生のうち1回はかかるとも言われる疾患で近年では、若者のうつ病や高齢期のうつ病、介護者のうつ病など様々な生活する過程でうつ病にかかってしまうリスクがあると知られるようになってきました。医療機関にかかっているうつ病患者数は100万人以上と言われ、その他うつ病を患っているのにもかかわらず病院で治療を受けていない人も多いと推測されています。うつ病を患う方の多くは真面目で責任感のある方が多く、特に労働者の中では自分がうつ病だとうすうす感じていながらも仕事に穴をあけることができないと思い、苦しみながら仕事を続けているという場合も多いようです。
そんな中、会社も定期的にストレス度チェックで労働者の精神状態を把握することが義務づけられるようになってきました。
うつ病の診断はとても難しいです。この検査でこの数値が出ているからうつ病だと判断することができませんし、CTやMRIなどの画像診断でもうつ病を判断することができません。医学界の中でもうつ病の診断は難しいものでコロコロと判断基準が変わっています。
下記のような項目に5つ以上当てはまるようであれば、うつ病の可能性があるため一度心療内科などで専門医の診察を受けることをおすすめします。
□以前は楽しめていた趣味に興味が出ず、楽しめなくなった
□気分が落ち込む、憂うつな気分が2週間以上続いている
□寝つきが悪い
□日中常に気怠く、疲れを感じる
□以前より行動や話し方が遅い
□睡眠が浅く、朝早く目覚める
□思考力が低下して仕事に集中できない
□イライラして物や人に八つ当たりをしてしまう
□自分を責めて死んだほうがましだと思う
□食欲がなく、口も渇きやすい
うつ病の症状の現れ方は、人によって様々です。代表的な症状として精神面の症状と身体面の症状とがあります。
・趣味や好きだったことに今までのように興味を感じられない
・集中力が低下して仕事の効率が落ちた
・注意力が低下して仕事のミスが続く
・気分が落ち込む
・朝抑うつ気分を強く感じて仕事や学校に行けなくなる
・自殺願望がある
・寝つきが悪い、眠りが浅い、早朝覚醒などの睡眠障害
・食欲低下
・甘いものが欲しくなり、過食になる
・日中常に眠気を感じる
・気怠さや身体の疲れが一日中続く
・めまいや動悸
・側頭部が締めつけられるような頭痛や頭が重たく感じる
・肩こりや腰痛
この他にも人によっては胃腸の調子が悪くなったりと様々です。
うつ病は大きく分けて大うつ病と双極性抑うつとに分けられます。大うつ病が様々なストレスが原因となって発症するうつ病で傍からみると充実した生活を送っているように見えてはっきりとした原因がわからない場合もあります。基本的に抑うつ状態のみが出現します。
双極性抑うつ障害は双極Ⅰ型と双極Ⅱ型があります。双極Ⅰ型は身体が嘘のように元気になる躁状態と抑うつ状態を繰り返す状態で双極Ⅱ型は軽い躁状態と抑うつ状態を繰り返します。その状態を1年間に4回以上繰り返すといわれており、病気が治ったという判断が難しく、身体の調子が良くなったからと言って治療を中止するのはとても危険といえます。
うつ病は誰にでもかかる可能性があるといわれており、そういった意味で時に『うつは心の風邪』とも言われます。風邪はたいていの人はかかったことがあるでしょうから。しかし、風邪症状のように簡単に薬を飲んで休息しておけば治るといった簡単な症状ではありません。
うつ病は男性よりも女性にかかりやすいといわれています。そのメカニズムは未だ解明されていませんが、女性がうつ病になる割合は男性の2倍にもなると言われています。
今、日本で深刻なのは若年者のうつ病と介護者のうつ病です。働き盛りである若者がうつ病となり、労働生産性が低下して社会全体の問題となっています。そこで政府は会社に労働者の心の状態を把握してもらおうとストレス度チェックが義務付けられています。また若者の間では、『新型うつ』と言われる疾患が増えています。趣味などの仕事以外の活動には積極的に参加して活動的になれるが、仕事となるとうつ状態となってしまうのが新型うつです。特にこの症状は、仕事以外の活動がこなすことができるため、仕事をさぼっているとみなされてなかなか周りの理解を得ることが難しいのが特徴です。
もう一つ社会的問題となっているのが介護者の間で急増するうつ病です。超高齢化社会となり介護を必要とする人は増加の一途をたどっています。その中で並行して介護者のうつ病も増加傾向にあるといわれ、介護者の4人に1人が鬱状態になるともいわれています。核家族化が進み、介護にかかる負担は増えて介護者も高齢となる老老介護の状態も増えて介護者の身体的負担も増えています。また、介護特有の先が見えないストレスも重なり、うつ病が増えているのです。
うつ病の原因はいまだに解明されていませんが、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなったり、ストレス耐性や環境要因や遺伝的要因など様々な要因が絡み合って発症していると考えられています。今うつ病の研究は盛んに行なわれており、分子生物学的研究や神経内分泌研究などで解明されつつあります。
また、やはり過度なストレスや環境の変化もうつ病の原因と考えられています。特に多いものとして
・家族や友達が亡くなってしまった
・就職や転職で職場の環境が変わった
・結婚・離婚や妊娠による生活環境の変化
・貧困や財産の消失などのお金の問題
・脳血管障害やガンなどの重篤な疾患を患った時
などが挙げられます。
また、うつ病になりやすい人の性格にも特徴があるといわれています。特徴として
・生真面目で几帳面
・責任感が強く、何事も頑張り過ぎる
・仕事熱心で完璧主義
・物事を悲観的にとらえて常に反省的
この様な方は、起こる事象に対して真面目に取り組み、物事が上手くいかなかった場合にストレスを溜めこみやすく、また発散する方法がない場合さらにうつ病にかかってしまうリスクが増えます。
またうつ病の方の脳内物質の変化があるということもわかっており、それが原因でうつ病を発症するのではないかと言われています。うつ病の方は、思考や創造性を主る前頭葉と言われる脳の最高中枢の血流量が低下していることがわかっていますし、神経伝達物質で思考や意欲を主るセロトニンやノルアドレナリン量も低下していることもわかっています。
主に薬物療法が中心となりますが、うつ病を起こしている原因によってその種類は違ってきます。抗うつ薬といわれるものだけでもSSRIやSNRIなど3種類もあります。また効果は人によってかなり変わってくるようなのでしっかり主治医に体調を説明して処方してもらう必要があります。
その他にも認知行動療法やカウンセリングなどが行われ、心理的な治療も行われることもあります。
うつ病は、東洋医学でいう気の流れが大きく関わっています。全身をめぐり人の生理的活動を促進させている気の流れが悪くなり、うつ病にかかってしまうことが多いです。 気は脾胃や肺によって生成されて心や肺によって全身に巡らされます。その過程で脾胃・肺・心・肝の活動が低下して気が不足したり(気虚)、気の流れが滞った状態(気帯)となると人体の活動に影響を与えます。
肝の働き 肝は血を貯蔵しており、必要であれば血を排出し、また多すぎると溜めこむように全身の血量を調節しています。
肝の特徴としましてストレスに弱く、何かしらのストレスを受けると肝の機能が弱まり、頭に血がのぼった状態でイライラしたり、逆に頭に栄養ある血が行き渡らずに思考が低下することもあります。 うつ病でよく見られる病証として肝血虚があります。肝の働きが低下することで全身の血が不足状態となり様々な症状を呈します。
心の働き 脾で食べ物が気血に生成されて、生成された血を全身に行き渡らせる働きがあるのが心です。また、心は精神活動や意思も主っているため、機能低下するとうつの原因ともなります。うつ病でよく見られる病証としまして心脾両虚があります。心と脾の機能が2つとも低下すると気血の生成能力が低下して全身の気血が低下します。
特にうつ病では肝の働きと心の働きが重要です。この2つの臓の働きが低下するとうつ病にかかるリスクが増します。
気の量は足りているにも関わらず、体の隅々までうまく巡っていないため、停滞している状態です。エネルギーが滞っている状態ですね。
気の停滞が起こる主な原因は、「肝」の不調によるものです。
肝の不調については後ほど詳しく説明します。
気の停滞がうつ症状の原因となっている場合、気を巡らせるツボの治療が必要になります。
治療で特に診ていくツボとしては、「合谷」「太衝」「内関」などがあります。
気の停滞状態が続くと、次に血も滞ってきます。
こうなるとうつ症状の悪化の他に、冷えや、ズキズキ鋭く刺されたような痛みやジンジンとした痺れを伴う事があります。
そして血の滞りがあると気の滞りの改善を妨げるため、全体的な症状改善に時間がかかる事が多く見られます。
治療として特に重要になるツボとして、「三陰交」「血海」「関元」などがあります。
気の停滞の主な原因は肝にあるとお話ししました。
それは、肝には気を巡らせる作用があるためです。
この肝は体にかかる様々なストレス(肉体的なストレスや精神的なストレス)に対して敏感に察知し、ストレスに対して抵抗してくれます。
しかし持続的なストレスがかかると、肝の機能低下が出てきます。
すると気を全身に巡らせる事ができず、気の停滞が起こります。
この時に現れてくる症状として、うつ症状の他に、
肩や首のコリや張り、情緒不安定、怒りっぽい、イライラしやすい、ため息、ゲップ、わきや胸の張り、お腹の張った痛みや膨満感、胸焼け、めまい、耳鳴り、頭痛、喉の異物感などがあります。
治療に用いるツボは基本的には上述した「気」を巡らして全身の流れを改善するようなツボの他に、肝の重要なツボとして「期門」「肝兪」「陽交」などがあります。
脾は食べ物を消化して気や血を作り出しますが、脾が弱っていたり栄養不足が続くと、その「気血」が不足してしまいます。そうするとうつ症状やそれに伴う様々な症状が出てきます。
そして先ほど出て来た肝の不調があると、それがまた脾の不調を引き起こします。
脾の不調がもともとある時に、肝の不調が重なる事で、うつ症状は慢性化していきます。
脾の不調があるとうつ症状の他に、
浮腫、倦怠感、話すのが億劫、食欲不振、軟便、息切れなどの症状が出てきます。
この状態の場合、「肝」や「気を巡らす」治療だけでは改善していきません。
同時に「脾」の治療や「気血」を補う治療が必要になります。
特に重要なツボとして、「太白」「陰陵泉」「三陰交」「章門」「合谷」などになります。
腎は体の生命エネルギーを蓄えている臓器で、歳を重ねるごとにそのエネルギーが低下し「気血」の素が不足してうつ症状を引き起こします。
また「肝」と共にホルモン分泌にも深く関与しています。
栄養が偏っていたり、手術や服薬、炎症が起きていると腎のパワーは落ちていきます。
そこにストレスによる「肝」の不調が重なると「肝腎」ともに弱っていき、慢性化していきます。
腎の不調があるとうつ症状の他に、
精力減退、耳鳴り、難聴、足腰の重だるさ、頻尿、免疫力低下、不眠、無気力などの症状を伴います。
脾と同様に、腎の不調がある場合、腎の治療や肝の治療が必要になっていきます。
特に重要なツボとして「太渓」「腎兪」「気穴」「肓兪」「歩廊」などがあります。
ここまで東洋医学的なうつ症状について、そして治療や重要なツボについてお伝えしてきました。
しかし実際の治療において、その方のお体の状態はもちろん、これまでの人生の歴史や現在の環境背景により、東洋医学的な状態も反応の出ているツボも全く異なって来ます。
ですので治療の際はしっかりとお話を聞きながら体の状態をチェックしていく事が重要になってきます。
当院のうつ病に対する治療は、自律神経の状態を整えることと五臓六腑の状態を正常に働くように促すことで改善をはかります。自律神経測定器で自律神経の状態を把握する西洋医学的アプローチと脈診や腹診なども用いた東洋医学的アプローチで高い治療効果を発揮できるのです。
自律神経測定器では、交感神経・副交感神経の活動がどの様な状態か、疲労度や自律神経調整能力、精神的・肉体的ストレスの大きさなどが測定できます。それらを踏まえて患者様一人一人に合った治療を施していきます。
また、うつ病の方の多くは首が非常に硬くなっている場合が多くそれが脳内の血流量に影響を与えている可能性もあると考えて、首肩の筋緊張をとる施術もしっかりと行っていきます。 うつ病になってしまった場合、今の生活環境や生活習慣を少しずつ改善させていくことも重要です。当院では生活上でのアドバイスも積極的に行っていきます。特に休養することは重要ですし、生活のリズムを整えて朝は早く起きて朝日を浴びながら散歩をする、夜は12時前には就寝するということを心掛けましょう。このことは基本ですが、人によっては気分転換できるような時間を作ったり、食生活や飲酒習慣についてなどの改善も必要になってきます。その方に合った的確なアドバイスをしていきます。
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40代 男性
仕事の役職が変わり、以前にも増して仕事の量が増えた。以前もほぼ徹夜状態で仕事をすることがあったが、栄養ドリンクや少しの時間仮眠をとることで何とかしのいでいたが、ここ2ヶ月くらい身体の疲れが取れにくくなったと感じて仕事への活力も失われてきているように感じていた。
しかし、仕事の量は増すばかり。部下も増えて仕事の指示を出すなど人間関係も複雑になっている。ある時、一瞬振りきれたように感じてうそのように体が楽になり、仕事に打ち込めるようになる時があるが長く続かず、また元のような状態に戻ってしまう。
頭痛やめまいも起こるようになり、脳の病気かと思い、脳神経外科を受診したが特に異常は見られずに一度心療内科を受診するように促された。脳に異常がないならと心療内科を受診せずにいたが、どんどん状態が悪化していると感じてついに心療内科を受診したところうつ病と診断された。 病院では睡眠導入剤と抗うつ剤が処方されて服用していたが、1か月程すると薬の効果が薄れてきて今度はまた強い薬を処方された。どんどん薬が強くなり、副作用も強く出ることが心配となり、当院を受診された。
地方のご出身で社会人となって東京に出てきたということで身体の健康のことを周りに相談することもできずにいたこともストレスの原因と感じたため特に時間をかけて問診をしていきました。また、自律神経の状態を計測したところ昼頃の計測だったのにもかかわらず副交感神経の活動が高く、自律神経が乱れている状態でした。
それらを踏まえて自律神経を整える治療と東洋医学的に診て機能の低下または過亢進状態にある部分を調整するように治療していきました。
治療開始して3回程までは特に身体の変化は見られなかったが、4回目以降少しずつ身体的にも精神的にも楽になっていくように感じられたとのこと。
治療経過して8回目を迎えた時点でもう一度自律神経測定器で自律神経の状態を計測したところ、はじめ副交感神経が高かった部分が低下して自律神経のバランスが回復していることが確認できた。
日常生活も徐々に正常に活動できるようになり、最初は労働時間を短くしてもらいながら仕事もこなせるようになってきた。医師から処方された薬も服用しているが薬の量を減らす方針とのこと。
うつ病は再発がとても多い疾患ですので、症状が軽減しても定期的に通院していただいている。
40代男性
仕事 事務
職場で部署移動をしたところ人間関係が上手くいかず、ストレスを抱え込むようになり三ヶ月経った頃から不眠、倦怠感、疲労感、無気力、起床時に行動できないといった症状が強く出だして、会社を欠勤する日々が増えてきたため来院されました。
自律神経測定器で調べたところ交感神経と副交感神経のバランスが乱れていることと首と肩に強い硬結がたくさんできていました。
自律神経療法と全身の血行循環改善、首肩の筋緊張緩和を治療方針に始めました。
手足、腹部の治療を行ったところ脈が落ち着き全身がポカポカして温かさを感じてきたと患者さんがいってくれました。
反応が凄く良く出る方で、首肩と背中に電気通電療法を行ったところ柔軟さが戻ってきて可動域が増えました。
最後に頭に特殊な鍼灸治療を行いました。
一回目
治療後に凄く楽になり自身の変化の違いに喜ばれてました。
二回目
測定器では、まだ改善は見られないほどで、一回目の治療後から二日目あたりに症状が出始めたとの事でした。
二回目の治療を行うとまた治療後に楽になったと言われ帰られました。
四回目~五回目
続けて行う事で徐々に治療効果が伸びていき、五回目あたりには少し症状が出る程度まで回復しましたので、治療間隔も伸ばして経過を観察していきます。
六回目~十回目
部署移動前と変わらない感じになってきましたので、治療間隔も一ヶ月に一度で症状も出ない状態です。
再発や波があるためすぐに止めるのではなく、間隔を空けて、辛い時には直ぐに来院されるようにお願いして今も通院されています。
50代 男性
事務職
地方から都内に異動してから職場環境が合わず出勤意欲の低下と起き上がりが辛すぎるために欠勤状況が続く。
以前にも心療内科に通院歴があり、ストレスが溜まることで症状が強くなる状態。
一回目
全身が緩みきっている感じで脈が弱い、自律神経機械では副交感神経が優位な状態で精神ストレスが高いとでました。
自律神経をよく刺激できるように全身の経穴とスイッチ点を使い一時間治療しました。
治療後に眠気がきて、三十分ほどベッドで休まれました。最近は寝れなかったのに眠気がきて驚かれました。
二回目~五回目
なんか感覚的ですけど少し楽になったかもと言われて治療を続けていくと決められました。
治療を重ねるごとに楽になる感じが増えているようです。自律神経機械ではまだ副交感が優位のままです。
六回目~十回目
自律神経機械の副交感神経優位が少し変化してきましたが、交感神経と副交感神経のバランスが取れた状態ではないので継続して治療を行っています。
間隔を空けると少し辛くなるのが不安のため二週間に一度のペースで治療を行っています。
お灸や円皮針などで自宅でできる自己ケア方法を試しながら間隔を開けている状況です。
40代 男性
人間関係で強いストレスを受けて抑うつ症状が出始めた。段々症状が強くなるため心療内科で薬物療法を受け始める。
いくぶんか気分が安定してきたが、症状が強いと出勤が困難になるため薬物以外の治療法として鍼灸治療を探したところ当院に来院されました。
本人の思い当たる原因は既に回避しているため日常生活で強いストレスを受けることはないとのことでした。
仕事が繁忙期にかかると終電で帰れなくなる日が多くなることや、落ち着くと逆に身体が動かなくなると言ったバランスが上手く取れないような状況です。
治療法は東洋医学の考え方で気の循環が上手く回ってないため発症していると判断しました。
気と自律神経を整える方針で治療を始めました。
一回目~十回目
治療を始めて二ヶ月が経った頃から症状の緩和がみられ、仕事で疲れなければかなり改善してきたと報告されました。
十回目~二十回目
症状の改善がある程度までで止まって、波によってはまだ辛い日があるそうです。ただ治療を開始する前よりは明らかに改善があると実感しているため鍼治療を続けると言ってくれました。
二十回目~二十五回目
始めの頃にあった症状はほとんど出ない状態で出勤は無事に出来ているとのことです。
50代 女性
息子が就職すると同時に育児からの責任が無くなってきた。それに伴い、無気力感や何に対しても興味を持てなく、段々出勤する事や仕事に意欲がでなくなってきた。
集中力の低下や朝や帰宅後に身体が思うように動けないため心療内科に通い始めた。
薬物治療によって体重が増えることや薬の依存が恐いため他の治療法を探したところ当院に来院されました。
身体を東洋医学からの見方では、肝と脾の不調から気の停滞が主な原因であると判断しました。
気の不調には「合谷」「太衝」「内関」、脾の不調には「太白」「陰陵泉」「三陰交」「章門」、肝の不調には「期門」「肝兪」「陽交」等を用いて治療していきました。
東洋医学と同時に自律神経も重要視しています。自律神経の乱れは副交感が高く疲労度が強いと測定器で分かったため交感の受容器によく反応させて全身のバランスを整えます。
治療開始からしばらくは効果が実感出来なかったが少しずつ重い症状が出てこなくなったことに鍼の必要性を感じてくれました。
治療開始時は鍼の不安が強かったが今ではリラックスして心地良い刺激になってきたそうです。
喪失感や無気力感が不意に襲ってくる感じが不安になるため定期的に通って日々の生活を送りたいと要望されたので2週間に一度のペースで通院していただくように提案をしました。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 17:53 / 院長コラム