2022年1月18日
現代ではスマートフォンやゲーム機など、電子機器の進化により使用する頻度が急激に増えています。さらに新型コロナウイルスの影響により、自宅でパソコンを使った作業も以前より多くなったのではないでしょうか。それにより前傾姿勢が長時間続くことで首、肩周りの血行を滞らせ、筋肉の緊張状態が続き、肩こりに繋がるのです。
また、冬の季節になると肩こりの症状を訴える方が増えます。その理由は寒くなると体が縮こまり、筋肉が収縮します。体が熱を外に逃がさないようにするための大切な働きですが、筋肉が硬直した状態が長く続くことは血行不良を引き起こし、「コリ」の原因になります。
さらに寒くなると誰しもが厚着をします。特にコートなど重さがある衣服を纏うことによっても肩こりは発生します。首や肩付近の筋肉に一定の負荷がかかった状態が続くからです。筋力がない女性に多く見られる肩こりの原因です。
また肩こりの原因は物理的なものだけではありません。寝不足や精神的な疲れを多く感じることでも、筋肉の硬直は起こります。仕事、対人関係など生きていれば誰しもが精神的なストレスを日常的に感じます。ストレスによって体が緊張したり、精神的なストレスを受け続けると、筋肉を緊張させる交感神経(自律神経の一つ)の働きが優位になり、首肩周りの筋肉がギュッと収縮します。これにより血流が悪くなり肩がこるのです。
これらの原因を踏まえて、いかに筋肉の緊張を減らせるか、血流を良くできるかが、改善の鍵となります。
硬くなった筋肉、ツボに直接鍼を打つことにより、ピンポイントでコリにアプローチすることができます。また、東洋医学の考え方では、全身のツボはお互いにそれぞれ関係し合っていると言われています。そのため、1つのツボを刺激することによって、全身の血の巡りがよくなっていきます。そのため症状がある肩周りから離れた場所の施術も同時に行います。鍼がツボに入った瞬間は、ズーンとした感覚があり、コリのほぐれを実感することができます。
当院では、重度の肩こりでお悩みの方に「電気鍼」の治療のご提案をさせて頂いております。筋肉やツボに刺した鍼から、微弱の電気を流す方法です。電気によって筋肉をピクピクと動かせ、筋肉を緩ませます。これにより、血流が良くなり、手や鍼のみでは届かない、深いコリまでアプローチすることができます。患者様の状態やご希望に合わせて、電気の強弱を指定できます。鍼治療と組み合わせて、より高い治療効果を実感してください。
お灸とは、体にあるツボを温めることにより、病気の症状や体の不調を改善する東洋医学の治療法です。血行促進の効果があり、肩こりなど筋肉の緊張をほぐすことができます。当院では、火傷の危険が一切ないお灸を使用しています。心地の良い温度で、心と体をリラックスさせることもできます。
・肩井(けんせい):首の付け根と肩先を結んだ中央。全身の血行を促すツボ。冷え性の方には効果的。
・志室(ししつ):ウエストに1番細いくびれのライン上。背骨から指4本分外側にあるツボ。
・腰陽関(こしようかん):腰骨の高さにある、背骨の出っ張りの下の部分。姿勢が崩れている時におすすめのツボ。下半身の冷えにも効果的。
・神門(しんもん):手のひら側にあり、手首のシワの上の小指側の少しくぼんだ場所。不安な気持ちを落ち着かせ、リラックスさせるツボ。
・勇泉(ゆうせん): 足の裏のツボで、足の指を曲げた時に最もへこむ場所。首のコリに効果的。頭の血行をよくし、不眠症の方にもおすすめのツボ。
主にこれらのツボにお灸をすることによって、全身が温まり、肩こりはもちろん、肩こりの原因となっている、冷え性やストレス、体の不調を緩和させることができます。
肩こりの原因はお一人お一人異なります。痛みの程度や、日常生活、体質などもカウンセリングさせて頂き、治療法をご相談させてください。生活の質ををあげるために、根本的な改善を目指しましょう。
20代 女性
中学生の頃から肩こりに悩ませており、社会人になったのをきっかけに肩こりがひどくなり、現在は痛みも感じるようになり仕事に集中できない状態になっている。
いろいろな整体やマッサージ、鍼灸院を回ったが効果を感じず、自分に合う治療院を探している。当院が通勤途中にあるということで来院された。
◇1回目
僧帽筋と胸鎖乳突筋の異常な緊張と、肩が前に出てしまっていて姿勢の悪さがあるのでそれらを改善していく。
刺激はある程度慣れているので、しっかりと響きを与え筋緊張を取り除き、肩の可動域が出やすい状態を作り、その後肩の位置が正しい位置に戻す施術を行った。
術後は信じられないくらい身体が軽いという感想をいただいた。
◇2回目
10日後に来院。4~5日くらいは身体が軽かったが徐々にコリを感じるようになってきた。
前回と同じように施術を行った。
◇3回目
10日後に来院。やはり5日後くらいから肩こりを感じ始めるが、肩こりの程度は下がっている。
◇4回目
2週間後に来院。7日くらいは調子が良かった。ここ数日忙しかったこともあり、肩こりを強く感じる。
10日に1度施術を受けるのが体調的には安定するということで今後は10日に1度のペースで体調管理をしていきたい。
Tags: 渋谷、鍼灸、肩こり、お灸
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 17:13 / 院長コラム