歯の痛みとストレス

2022年2月13日

歯と全身のつながり

歯と全身は非常に密接な関係にあります。身体の健康維持をするのに不可欠なことは、歯(口腔内)が健康であることなのです。口腔内に炎症が起きてしまうと、毒性物質が出てきます。その毒性物質が血管に入り、全身にまわります。そうすると、身体の至る所で新たな病気を引き起こしたり、持病の悪化に繋がる危険性があります。口腔内から発生した、炎症性物質は、インスリンの働きを低下させ、血糖値が下がらず、糖尿病になるリスクや症状が悪化すると言われます。また、毒性物質が血管にはいると、血栓ができやすくなり、動脈硬化や脳梗塞に繋がるのです。

また、高齢者に多い誤嚥性肺炎では口腔内の細菌が肺に入り、発症する病気です。妊娠中の女性も注意が必要です。妊娠中はホルモンバランスが崩れる影響から、歯や歯肉に炎症が起きやすくなります。そのまま放置してしまうと、子宮内に影響し、早産や低体重児のリスクが上がります。お腹の赤ちゃんの健康のためにも、口腔内のケアは丁寧に行いましょう。

上記に記したように、歯と全身は深いつながりがあります。健康維持をするためには、日々のホームケアや、定期的な歯科医への通院を行い、歯や歯肉を清潔に保ちましょう。

 

歯の痛みの原因と主な病気

虫歯.親知らず.歯周病.知覚過敏.歯ぎしりなどが挙げられます。治療をせずに放っておくと、重症化し、抜歯や全身の病気につながります。歯の痛みや歯肉の痛み、腫れに気づいたら早めの受診を心がけましょう。

歯の痛みにはしっかりと病名がつくものばかりではありません。非歯原性歯痛といって原因不明の痛みも存在します。日本口腔顔面痛学会では非歯原生歯痛の原因を8つに分類しています。筋や筋肉痛による歯痛、神経障害性疼痛による歯痛、神経血管性頭痛による歯痛、上顎洞疾患による歯痛、心臓疾患による歯痛、精神疾患または心理社会的要因による歯痛、特発性歯痛、その他の様々な疾患による歯痛です。特に病院での治療法がなく、日頃の生活習慣の見直しや、心身のストレスの軽減、筋肉の使い方によって改善する歯痛もあります。自分がどれの症状に当てはまるかを検査し、診断してもらいましょう。それに合った適切な治療法が見えてきます。

 

歯の痛みとストレスの関係

現代社会ではストレスを抱えている人が多いのではないでしょうか?

肉体的なストレス、仕事のストレス、人間関係のストレス、日々の生活の不安からくるストレスなど、様々な要因でストレスは溜まっていきます。歯の痛みとストレスは深く関係しており、非歯原生歯痛に分類されます。なぜ、ストレスにより歯が痛むのでしょうか?それは、ストレスがかかるとカテコールアミンという神経ホルモンが増加し、歯や歯肉の周りにある血管が充血してしまい、痛みが生じるのです。

また、歯医者さんでの痛い治療の記憶から痛みが発生したり、以前に痛かった歯が治療したのにもかかわらず痛みだすなど、脳が痛みを思い出して痛みが生じるというケースもあるのです。この場合、西洋医学としての治療は「抗うつ剤」の投薬です。多くの方の症状が改善されてますが、副作用もあります。薬に頼り切りになるのではなく、ストレス発散法を身につけましょう。

 

鍼灸を用いた施術法

当院での施術は、歯に関係する神経へアプローチします。各ツボへ置鍼を行い、痛みの軽減をはかります。また、顔や顎周りの緊張状態を緩めるための施術を行います。歯の痛みが長期間続くと、首や肩など上半身の緊張状態から筋肉の硬直につながります。歯の痛み軽減する施術と同時に首、肩、背中のコリへの施術も行います。

 

歯の痛みに有効なツボ

承漿(しょうしょう)

下唇と顎の中間でくぼんでいるところ。

下関(げかん)

耳の穴から指3本分手前にあるツボ。

頬車(きょうしゃ)

下顎のエラの角から約1cmで前にあるツボ。噛み締めた時に膨らむところ。

合谷(ごうこく)

手の甲側、親指と人差し指の付け根の間。

歯痛点(しつうてん)

手のひら側、中指と薬指の付け根の間。

太けい(たいけい)

 内側のくるぶしとアキレス腱の間。

 

ストレスからくる歯痛の予防

不安や焦りなど、精神的なストレスにより負荷がかかると自律神経が乱れます。心の安定や、自律神経の乱れを整えるためにも、「ガム」を噛みましょう。ガムを噛むことで唾液が多く分泌され、副交感神経が優位になり、リラックス効果が期待できます。

 

最後に

定期的な歯科医への検診、日々のホームケアはとても大切です。年齢を重ねても丈夫な歯があることで、食べ物を美味しく食べることができ、生きていく上で必要なエネルギーを取り込めます。原因不明の歯痛、または歯の治療と並行して、鍼灸施術を行うことにより、より早い回復、痛みの緩和が期待できます。ぜひ歯痛でお悩みの方は一度ご相談ください。

 

 

【症例】

30代 男性

2か月前から右側の犬歯の辺りが痛む。歯科医では虫歯や歯肉炎等、歯の異常はみられず痛み止めが処方されたが痛みが治まらないということで来院された。

リモートワークの影響で仕事とプライベートの境目が無い生活が2年ほど続いており、深夜まで仕事をしているこもの多い。役職も上がり、精神的なプレッシャーも大きくなった。

家から出ない日も増え運動不足も感じている。眼精疲労と頭痛の頻度も増えている状態。

治療

◇1回目

自律神経測定器では身体的ストレスと疲労度が非常に高い結果となった。触診では咬筋、側頭筋、眼輪筋、前頭筋に強い緊張がみられた。

まずは自律神経を整え全身をリラックスさせる施術を行った。次に首肩、背中と日頃疲れを感じる部位にアプローチをし、最後に顎や側頭部など歯の痛みに対する施術を行った。

施術後は全身が軽くなり、視界がクリアになった。歯の痛みは今は感じないが寝起きに痛いこともあるので経過をみてもらうことにした。

◇2回目

7日後に来院。前回の術後2~3日は痛みをあまり感じずに過ごすことができたが、徐々に痛みが戻ってきた。

前回と同じように施術を行った。

◇3回目

7日後に来院。前回と同様3日ほど軽快だったが、徐々に痛みが戻ってくるが痛みのピークは軽減して感じる。

◇4回目

一週間の間に痛みを感じるのが2回~3回になった。疲労を強く感じた時に痛みも感じる。

◇5回目

1度徹夜で作業する日があり、その翌日は激しい痛みが出た。その他の日は痛みが無く過ごすことができた。

◇6回目

予定が合わず2週間後の来院だったが、日ごとが比較的穏やかっだったこともあり痛みはほとんど出なかった。

今後は1か月に1~2回施術を行い、再発防止をしていきたい。


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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸整骨院 東京都 渋谷区 at 13:25 / 院長コラム

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