頭皮の痛みと鍼灸

2022年4月3日

頭皮の痛みから考えられる病気

シャンプー時やブラッシング時に頭皮に痛みが生じたり、突然のズキズキとした頭皮の痛みにお悩みではありませんか?この痛みを放置してしまうと、抜け毛や頭痛、頭皮の炎症が悪化する可能性があります。

頭皮の痛みから考えられる病気は次のものがあります。

外傷

主に切り傷や打撲などで起こる痛みです。血が出ている場合は止血をし、患部を冷やすなどの応急処置をしましょう。多くの場合は時間の経過とともに痛みは減少しますが、頭を強くぶつけた場合は脳への影響も考えられるので、経過を注意して観察しましょう。何か異常が見られる場合は、すぐに脳神経外科などの専門医への受診をおすすめします。

皮膚炎

頭皮の痛みとともに痒みも引き起こす症状です。「頭皮湿疹」とも呼ばれます。頭皮湿疹にもいくつか種類があります。

アトピー性皮膚炎

皮膚の痛みや痒みが、良くなったり悪くなったりを繰り返し慢性化する皮膚炎です。アレルギー体質の方がなりやすい傾向にあり、皮膚のバリア機能が低下して炎症が起きます。

接触性皮膚炎

何らかのアレルギー物質に反応して、痛みや痒みが引き起こされる症状です。頭皮の場合、シャンプーや育毛剤、ヘアスプレー、ヘアカラーなどのヘアケア商品がアレルギーを引き起こす原因となります。

脂漏性皮膚炎

皮脂の分泌が多い場所の皮膚が炎症を起こす皮膚炎です。マラセチアと呼ばれるカビの一種が大きく影響していると言われ、皮脂が過剰に分泌するとこのマラセチアも増殖します。女性よりも男性の方が発症しやすい皮膚炎です。

皮脂欠乏性湿疹

乾燥肌と呼ばれる症状です。年齢や体質により皮膚のバリア機能が低下し、乾燥で角質が剥がれ、皮膚の表面がザラザラ、カサカサとします。

毛包炎

毛根を包んでいる組織(毛包)に炎症が起きる症状です。小さなキズから細菌が入り炎症が起きます。ニキビと症状が似ており、皮膚が盛り上がり痛みが生じます。

後頭神経痛

頭や耳の後ろが痛むという人は神経痛が原因かもしれません。後頭神経と呼ばれる頭皮の末梢神経がダメージを受けることによって痛みが起こります。後頭神経には「大後頭神経」「小後頭神経」「大耳介神経」の3つがあります。痛みの特徴としてはチクチク、ズキズキとした激痛です。首の筋肉の圧迫が原因されることにより起こり、肩こりや首こり、ストレートネック、加齢が大きな影響とされています。

 

当院の施術法

頭皮の痛みにお悩みの方には、お一人お一人に合わせた施術をご提案させて頂きます。

アトピー性皮膚炎や皮脂欠乏性皮膚炎など、皮膚のバリア機能が低下し、炎症を起こしている状態の方には、肌の免疫力を高め、自然治癒力を向上させる施術を行います。また、自律神経の乱れを整えることにより、ストレス値の軽減、そして、胃腸の働き正常化させます。胃腸の働きが正常になることにより、栄養をしっかりと体内へ取り込むことができます。食べ物を栄養に変える力を備えることにより、身体の全体の免疫力が高まります。

次に後頭神経痛に対する施術です。

後頭神経痛を緩和するために首周辺の血流促進の施術を中心に行います。主に以下のツボの刺激をします。

百会(ひゃくえ)

頭のてっぺんにあるツボ。

通天(つうてん)

百会から指2本分斜め前にあるツボ。

頷厭(がんえん)

こめかみの上の生え際にあるツボ。口を動かしたときに動くところ。

 

風池(ふうち)

首の後ろの筋に指を置き、生え際まですりあげ、左右の外側のくぼんだところ。


天柱(てんちゅう)

首の後ろの生え際付近。首の太い骨の外側のツボ。

玉枕(ぎょくちん)

後頭部の出っ張っているところから指2本分外側のツボ。

完骨(かんこつ)

耳の後ろの骨の下の後ろ側にあるツボ。くぼんでいるところ。

風府(ふうふ)

後頭部と首の間にあるくぼみにあるツボ。

 

 

頭皮の痛みの予防法

シャンプーの仕方の見直し

しっかりと泡を立て、指の腹で洗いましょう。爪を立てると、頭皮にキズがつきそこから炎症に繋がります。また、洗い残しも菌が増殖する原因となります。しっかりと洗い流しましょう。

頭皮の乾燥を防ぐ

日焼けやドライヤーの風により頭皮は乾燥します。頭皮に優しい保湿剤を使用することも予防法の一つです。

使用するヘアケア商品の見直し

シャンプーはもちろん、ヘアワックス、ヘアスプレー、ヘアカラーなども頭皮へダメージを与える原因の一つとなります。頭皮に優しい成分(無添加商品)で、すすぎやすい商品を選ぶことを心がけましょう。

質の良い睡眠

質の良い睡眠をとることによって、皮膚のターンオーバーが正常に働き、健康的な肌を維持することができます。

定期的なストレス発散

後頭神経痛などの症状は精神的なストレスから発症するケースがあります。適度な運動や、趣味や娯楽を楽しむ時間を確保しましょう。仕事中など、1日の中で気づいた時に深呼吸を数回繰り返して、気持ちのリセットとリフレッシュをすることも大切です。


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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 10:52 / 院長コラム

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