腹痛でお悩みの方へ

2022年4月10日

腹痛の種類と原因

お腹の痛みの症状を総じて腹痛と呼びます。多くの場合は、腹部の臓器内が原因で痛みが生じますが、まれに腹部以外が原因で引き起こされる腹痛もあります。重篤な疾患の可能性もあるで注意が必要です。

腹痛には以下の3つの種類があります。

急性腹痛

急性腹痛とは急激に痛みが発症し、早急の診断、緊急手術を必要とする可能性がある腹痛です。

慢性腹痛

慢性腹痛とは痛みが3ヶ月以上続く症状の腹痛です。主に小児に多い症状であり、男児よりも女児の方がやや多い腹痛です。

反復性腹痛

反復性腹痛とは痛みが3ヶ月以上に渡って、3回以上ある症状であり、痛みが消えたり、現れたりを繰り返す腹痛です。こちらも慢性腹痛と同様に810歳の女児に多い症状です。

また、腹痛には痛み方や痛む場所によっても種類分けされます。

内臓痛

内臓痛とは腹部の臓器の攣縮や拡張などが原因で起こる腹痛です。痛む箇所が不明瞭であり、なんとなくお腹全体が痛いと言った症状です。冷や汗や吐き気が伴うこともあります。また、この痛みは自律神経が関わっています。時間の経過とともに痛みがなくなることが多いです。

体性痛

体性痛とは腹膜、腸間膜、横隔膜など内臓を覆っている膜が炎症を起こして、痛みが生じる症状です。内臓痛とは異なり、痛む箇所が明確で、指すような鋭い痛みが30分以上続きます。急逝腹痛として緊急手術が行われる場合が多いです。主に、腹膜炎や虫垂炎などの痛みが体性痛になります。

関連痛

関連痛とは疾患がある部位から離れた部位に痛みが生じることです。例えばみぞおち付近にある胆嚢の炎症の関連痛で右肩が痛むことがあります。

 

ストレスと腹痛

腹痛は心因性のストレスが原因で起こる場合もあります。強いストレスを長期間うけると、自律神経の一つである交感神経が優位になります。交感神経が強まることで、自律神経が乱れます。自律神経が乱れると消化器系の働きが低下し、胃腸に異常をきたし、下痢や便秘、嘔吐を伴う腹痛が起こります。これを「過敏性腸症候群」とも呼ばれます。

 

東洋医学から見た腹痛

腹痛は東洋医学の観点からすると、五臓の「脾」と「肝」が大きく影響しています。「脾」と「肝」の働きが正常にするとこにより、体質を改善し、腹痛が起こりにくい身体になると考えられています。「脾」はお腹の中央に位置し、主に消化吸収に関する役割を担っています。消化吸収が正常に行われることにより、十分な栄養を身体に取り込むことができす。また、「気」「血」「津液」と呼ばれる人の体を構成するための物質を生み出す中心的な場所でもあり、非常に大切です。

 

「肝」は自律神経の働きに大きく影響しており、「肝」の働きを整えることによって、身体や感情のコントロールがしやすくなり、自律神経の乱れも整います。 また、「肝」と「脾」は非常に密接した関係があり、どちらかが乱れると自ずと片方の臓も乱れるといった「肝脾不和」が起こるのです。

当院では内臓痛や心因性のストレスから腹痛への施術として、肝と脾の機能を高める鍼灸を行い、消化器系の臓器の回復、自律神経の乱れをの改善を中心に行います。

 

腹痛の予防と対処

腹痛の原因は様々あり、薬物治療や外科的手術を必要とする症状もありますが、基本的には「規則正しい生活をする」ことが1番大切です。朝昼晩3食きちんとバランスの良い食事を摂り、よく噛んで食べましょう。腹八分目を心がけ胃腸への負担を減らすことを意識することが大切です。また、質の良い睡眠や、適度な運動、ストレスを発散することで自律神経が整います。

突然お腹が痛くなってしまった時は以下の対処法を試してみましょう。

楽な体位で安静にする

横になり、膝をかかえ、やや前屈の体位になることが腹部の緊張が解け、リラックスすることができます。この体位を「シムス位」と呼びます。

腹部を温める

この方法も腹部の緊張を解くことができ、痛みを緩和する効果が期待できます。しかし、発熱している場合や内臓に炎症が起きている場合は、逆効果になります。注意しましょう。

消化の良い食事を

腹痛を起こしている時は、禁食をし、胃腸を休めましょう。上記の方法で腹痛が緩和してきたら、少しづつ食事を摂り始め、消化しやすい食事を心がけましょう。


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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 10:09 / 院長コラム

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