2016年6月24日
季節性うつ病とは、うつ病の一種で冬場や夏場と季節によってうつ症状が現れる病気です。季節が変わると症状も変化することが季節性うつ病の特徴です。季節性うつ病は季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder)とも呼ばれます。
冬場に起きる冬季うつが多く夏場の夏季うつは少ないです。冬季うつは日照時間に関係すると言われています。
うつ病の症状は、抑うつ、喜びの消失、不安感、行動の意欲低下、精神活動の低下、食欲低下、眠れない、焦燥感、性欲減退などです。冬季うつ病ではうつ病の症状が出ますが、睡眠時間が多くなる過眠や食欲が増加するといったうつ病とは違う点があります。
冬季うつ病は、冬に入る10~12月頃に症状が現れて、春先の2~4月に治まってきます。毎年同じ季節に繰り返すのが冬季うつ病です。夏季うつ病は5~9月に症状が現れますが、冬季とは違い不眠や食欲低下が現れます。
人の身体は太陽の光に反応する細胞があります。その反応により人は体内時計をリセットしてリズムを作っています。太陽光が少ない地域や冬場にうつ病や冬季うつの発症率が高いことから日照時間とうつ病が大きく関係していると考えられています。地域では、北極や北欧に多く、雨季が長いカナダなどで多くみられます。日本ではあまり聞かない病名ですが、ヨーロッパでは一般的に知られています。罹患率はイギリスで10%に対して日本では全国平均が1%になります。
夏季うつ病では、日光の浴びすぎにより身体の疲労感が強く現れて発症すると考えられていますので冬季うつ病とは違い日光に浴びすぎないようにしなければなりません。
性差では男性より女性の方がかかりやすく男性の4倍ほどと言われています。
冬季うつ病
食欲増加
過眠
夏季うつ病
食欲低下
不眠
うつ病
抑うつ
喜びの消失
不安感
行動の意欲低下
精神活動の低下
性欲減退
不眠
焦燥感
冬季うつ病の治療には光療法が選択されます。
人工光を照射することで体内セロトニンを増やして脳を活性化させる方法です。
薬物療法
抗うつ薬や症状に合わせたお薬を処方されます。
東洋医学では、気の流れを重点的にみます。気の働きは全身を巡り生理的活動を促進させています。この気の流れが悪くなることでうつ症状が現れると考えています。
気は脾や胃、肺から生成されて心や肺によって全身に行き渡らせています。生成から全身に行き渡る過程で異常をみつけます。気が不足する気虚や気の流れが滞る気帯などが考えられます。
東洋医学の肝とは、血を貯蔵して全身の血量を調節します。ストレスに弱い性質を持っていて、肝機能が弱まると怒りやすくなったり思考が低下するなどの症状が現れやすくなります。
心は、生成された血を全身に行き渡らせます。心は精神的な働きを管理します。物事を考えたり感情などを司っています。西洋医学では精神活動は脳で行われると考えますが、東洋医学では心で行われていると考えています。
このように西洋医学の肝臓や心臓と東洋医学の肝や心は全く違う考え方になります。
うつ病を治療していくにはこの肝と心の状態を整えていくことが大切になります。
うつ病には、自律神経の働きが重要になります。うつ病は身体の耐性が低くなったためとも考えられます。自律神経は身体の免疫や耐性にも大きく関係します。自律神経が整った状態ですと簡単には体調が崩れません。ストレスや過労により自律神経が乱れることで病気や症状が現れます。治すときは自律神経から整えなければ治癒が長引くことや再発するといた効率の悪いやり方になります。
自律神経を整えることが身体を治す最優先になります。
自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで身体をコントロールしています。自律神経中枢はストレスや生活習慣の乱れから影響を受けてバランスを崩していきます。知らず知らずのうちに悪い習慣がその方の体質になって体調を悪くしていきます。
まず自分の身体が、何の原因で悪くなっているのかを知ることが治療の第一歩です。
当院では自律神経を測定する機械があります。この測定器で交感神経と副交感神経のバランスが測れます。自律神経以外にも身体的ストレスや精神的ストレスも調べられますので原因を多角的に捉えられます。
的確に調べられることで効果的な治療を行えます。小一時間程の心地よい治療を受け終わる頃には効果を実感して頂けると思います。
当院では完全使い捨ての鍼を使用しています。鍼は限りなく細い鍼を使用しますので痛みに不安の方も安心して受けて頂けると思います。
お灸は症状に合わせて使い分けています。点を熱くさせる点灸や面を温めるMT式温灸器など幅広く置いてあります。心地よい刺激方法を聞きながら治療を行います。
季節性うつ病(Seasonal Affective Disorder)で悩まれている方は、一度渋谷α鍼灸院へお越し下さい。
点灸
肌に直接置きますが最後までは焼き切らずに手前で消して心地よい刺激方法です。
MT式温灸器
中にお灸を入れて幅広い部位を心地良く温められます。
温灸器
お灸と同じ温め方ができる機械です。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 13:15 / 院長コラム