2016年7月8日
ED(Erectile Dysfunction)とは、男性性器が十分に勃起しない状態です。勃起不全と訳されます。性交時において勃起機能が低下して性交渉が行いにくい、又は行えない状態です。
日本において成人男性の20%に中等度以上のEDがあると言われています。
勃起不全だと性交渉が困難なため妊娠を希望する夫婦には軽視できない問題です。勃起不全には心因性が大きく関わってきますので、勃起しないことや維持出来ないことに焦りや不安を感じるとますます性交渉をしたくなくなります。
EDの改善には、理解して心因性を無くすことや原因に合わせた治療を行うことが重要になります。
日々の生活においても規則正しくして栄養ある食事や過度の性交、マスターベーションも抑えた方がいいです。
心因性にはストレスも大きく関係しますので、ストレス回避の方法を見つけることも改善には重要になってきます。
勃起は、性的興奮を脳がする事で生殖器に勃起をするように指令がいきます。そして生殖器の海綿体に血液が流れることで勃起します。この流れのどこかが上手くいかないと勃起不全になります。
原因として、心因性、器質性(病気や怪我)、加齢があります。
心因性
・過去に性的トラウマになる体験をしたことがある
・生殖器に悩みがある
・性交渉に自信がない
・性病や妊娠に不安を感じる
生活習慣や人間関係では
・過労や過度のプレッシャーがかかる環境
・食事や就寝時間の不規則
・女性との人間関係が上手く構築できない
心因性は人によって様々です。年齢を重ねるとそれだけ関わりも多くなるためEDは30代から40代に多くみられます。
器質性によるED
病気や怪我によってもEDはおこります。
うつ病や神経症、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、アルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病性神経症でもEDになることがあります。
生活習慣病の糖尿病や高血圧、高脂血症では半分以上がEDであると言われています。これは血液や血管の病気であるため、EDになりやすいと考えられます。肥満でも動脈硬化の原因の一つと考えられています。
加齢によるED
加齢により血管が硬くなる動脈硬化などが影響して海綿体に血液が流れにくくなります。
年齢が増すにつれて性的興奮をしにくくなることも原因になります。
加齢による性欲の減退や血流の悪さは誰しも起こるものなので大半の方は通る道になります。
EDの治療薬にはバイアグラ、シアリス、レビトラが多く使われます。血管を拡張させて海綿体に血液を流しやすくする効果があります。全身の血流が良くなるので、顔の身体も火照ることがあります。
ED治療薬を飲んだからといって必ずしも勃起するわけではなく、性的興奮を感じなければ勃起しません。
食事の影響を受けるのも特徴です。空腹時に使用することが望ましいです。
東洋医学ではEDのことを陽萎と呼びます。東洋医学では古くからEDに対する治療が行われていました。
先天の気である腎の陽気が弱まることでEDになると考えられています。
東洋医学の腎は西洋医学の腎臓とは違う考え方で、生殖や成長、発育に関係します。それは生命を維持させるエネルギー源を腎が蓄えていると考えるからです。
東洋医学では、日々の生活や全体のバランスが崩れると五臓六腑が弱まります。
腎精の力が低下する要因として、セックスのし過ぎの房事過多や暴飲暴食の飲食不摂、過労の労倦があります。
EDの治療にはこの腎を補うことが大切になります。
勃起は体性神経の陰部神経と副交感神経の骨盤内臓神経の支配を受けています。中枢は仙髄にあります。そのためEDの治療には仙骨周辺の経穴で骨盤内血流量を上げる事が重要になります。仙骨周辺に行う鍼灸治療は骨盤内血流量を上げるのに効果的です。
仙骨周りと骨盤周囲のバランスを整える事と、腎精を補う治療法を行うことでEDを改善させていきます。
EDは心因性の問題もありますので、情緒の安定、不安解消、ストレス解消の経穴を使用します。
勃起には副交感神経が大きく関係します。交感神経の働きが強いことでもEDになると考えられているのでED改善には自律神経の調整も必要になります。ストレスや悪い生活習慣で自律神経は乱れやすいです。
当院では、自律神経を測定できる機械があります。これにより交感神経と副交感神経のバランスを調べることができます。さらに身体的ストレスや精神的ストレスも調べられるのでより多角的に症状を捉えられます。
測定器のデータを元に治療方法を組み立てるので治療効果を高く出しやすくなります。
鍼灸治療は自律神経を整えるのに効果的な治療方法です。
痛くない鍼と心地良いお灸を使って治療しますので、終わる頃には身体がリラックスして効果を実感して頂けると思います。重症度によって効果の出方は変わりますが、反応が良い方では一度の治療で効果がでた症例もあります。
EDでお悩みの方は渋谷α鍼灸院へお越し下さい。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 13:16 / 院長コラム