便秘症

2016年7月18日

便秘症

 

便秘に悩まれている方は多いと思います。女性では、2人に1人の割合で便秘だと言われています。便秘になると腹部の張りや腹痛、残便感などがあります。さらに便秘の時は、イライラや肌荒れなどもよく起こります。腸内の状態は全身に現れますので腸内を整えるのも日頃の健康には大切です。

便秘で病院に行くほど?と思われる方も多いのですが、腸内が健康に保たれると上記の症状が改善されるばかりか疲労感や倦怠感などもスッキリして日々の生活が楽になります。

便秘は男性より女性に多く見られます。女性に多い理由としてホルモンバランスや筋肉量があります。

過敏性腸症候群

 

ホルモンバランス

月経前に起こるホルモンバランスの乱れにより便秘になりやすくなります。女性ホルモンの黄体ホルモンが大腸の蠕動運動を抑える作用と身体に水分をためやすくする作用があるため便が腸内に溜まりやすく、水分を吸収してしまうため便秘になりやすくなると言われています。

自律神経の乱れ

ホルモンバランスの乱れは自律神経も乱れさせます。排便時は副交感神経が働き交感神経は抑制的になります。自律神経を整える事も便秘解消には重要になります。

精神面でも自律神経は関係します。緊張すると交感神経が働くため便秘になります。精神面だけで便秘になっている場合はリラックスすると治ります。

 

筋肉量

女性は男性に比べて筋肉量が少ないです。筋力の少なさや低下は胃下垂や内臓下垂に繋がります。

便を押し出す筋力も必要です。腹圧を高めることは腸管を刺激できます。

 

ダイエットなどの偏食

最近の女性はダイエットを意識して偏った食事をしています。朝食抜くことや食物繊維の不足、食事量の不足などは便秘に繋がります。

 

便になるまで

摂取した飲食物は胃の中で消化されて栄養素になります。次いで小腸部分で栄養素を吸収されて残りカスが大腸に送られます。大腸で水分を吸収されつつ固まりにします。最後に肛門から便が排出される流れになるのですが、便秘はこの大腸を通過して肛門から排出されるまでに起こる便通障害のことです。

大体摂取してから24~48時間で体外に排出されます。そのため体外に入れて3日異常便がこない状態は便秘と言えます。

腸内環境が悪い状態は全身の血行循環の悪さに繋がり、肩凝りや腰痛を強くしたり肌荒れなども引き起こします。

 

 

 

 

 

便秘の原因

便秘には続発性便秘と突発性便秘があります。

続発性便秘

大腸癌や薬の副作用が原因になる器質性と呼ばれる便秘です。形態異常や病気、薬によって起こります。病気によって起こりますので、血便や激痛、吐き気なども一緒に現れる場合があります。

この場合はすぐに専門医にかかりましょう。

 

突発性便秘

腸内の蠕動運動に異常が原因となって起こるもので機能性便秘と呼ばれます。突発性便秘は4種類に分別されます。

直腸性便秘

便が直腸あたりで詰まったまま出てこなくなってしまった状態の便秘です。

痙攣性便秘

便秘と下痢を交互に繰り返します。蠕動運動が過剰に運動してしまい痙攣状態になってしまうために起こります。

弛緩性便秘

筋力の低下により便を押し出す力がなくなって起こる便秘です。高齢者や女性などに多く見られます。

食事性便秘

食事内容に原因があります。食物繊維不足や量が足らないために起こるものです。

 

便秘の定義

・便秘にはいくつかの定義があります。

日本内科学会

・三日以上排便が無い状態。または毎日排便があっても残便感がある状態。

日本消化器学会

・排便が数日に一回程度に減少し、排便間隔が不規則で便の水分含有量が低下している状態

国際消化器学会

・排便回数が週に三回未満

・硬便が排便時の25%以上

・用指的排便が25%以上

・努責、残便感、閉塞感がみられる頻度が25%

 

便秘の予防法

食物繊維が多く含まれるものを摂取する

リンゴ、サツマイモ、カボチャ、ニンジン、ほうれん草など

運動

適度な運動も腸の蠕動運動を促進させます。一週間に3回ほど40分くらいの有酸素運動がお勧めです。

水分の摂取

柔らかい便にするためにも水分あ必要ですので、便秘の方はまめに水分補給をしましょう。

脂肪分の摂取

脂肪は腸内を滑らかにして便の通りを良くします。

 

便秘の東洋医学の考え方

東洋医学では、便秘を大便難や大便不利、大便不通、秘結と呼びます。

気が弱まった気虚や陰が弱まった陰虚が原因で便秘になります。

便秘症にはこの気虚と陰虚を治す治療方針になります。

上記以外では、便秘に効く特効穴を用いて症状改善をしていきます。

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便秘と自律神経

便秘は自律神経と関係が深いです。排便には副交感神経が主に働きます。ですが自律神経が乱れていると交感神経が異常であったり副交感神経が減退して排便を困難にします。

腸内環境も自律神経が統括していますので乱れるとすぐに影響します。

当院では、自律神経を測る器械で交感神経と副交感神経のバランスを調べます。このデータを元にバランスを整えていきますので、効果的な治療を行えます。

自律神経を整えるのに鍼灸治療は優れています。全身の血行をよくすることでストレス解消にも繋がりますので、自律神経から来ている便秘には良く効きます。

 

便秘で悩まれている方は渋谷α鍼灸院へお越し下さい。

 

症例

二十代女性

事務仕事

仕事をしだしてから便秘が強くなって、三日四日出ないのが普通の状態で腹痛が出始めたため来院されました。

症状が強い時は市販の便秘薬を飲んで解消していたが、なるべくお薬を使わずに体質改善で治していきたいとの希望でした。

一回目の治療

お灸を中心に便秘に良く効く経穴を刺激しました。

全体に冷えが強く運動不足による筋肉の硬さもあったため全身の血流循環と筋緊張緩和を目的に手足、背中などにも治療を行いました。

適度の運動と朝起きたらお水などのを飲んで副交感神経を刺激するように指導させていただきました。

二回目

一回目の治療後から順調に便がでて楽になったとお話されました。

治療方針は合っていると感じ継続して同じ内容で治療を行いました。

お灸を渡して自宅にて治療ができるようにしました。

三回目

便秘も軽くなり腹痛も治ったため今後の指導とお灸などの自分でできる物を渡して治療を終えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 12:00 / 院長コラム

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