不妊症の鍼灸治療

2016年8月9日

不妊の鍼灸治療

 

不妊症とは、生殖年齢の男女が二年間妊娠を希望しても妊娠に至らない状態です。期間は二年が一般的ですが、1~3年と説明によって変わります。

日本産婦人科学会では夫婦が一年間通常の性行為をしても妊娠に至らない状態を不妊症の定義としてます。

全体の割合では、約10%の夫婦が不妊症だと調査結果があります。今ではこの数値がもう少し上がった約14%と年々増加傾向にあると言われています。

夫婦間で不妊について悩みを持っているのは30%と、全体からみても少ない疾患ではないと言えます。

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不妊には女性ばかりに視点が置かれますが、実際には男女とも同じくらい原因があると言われています。男性にも不妊治療が必要な場合も多いです。

不妊の原因には排卵因子、子宮因子、精液因子、性機能障害と上げられますが、一番は原因不明になります。

人の身体は絶妙なバランスでシステムが成り立っています。このバランスは自律神経によって保たれています。自律神経中枢に悪影響を及ぼす原因があるとこのシステムが崩れて不妊症に繋がると考えます。

高次機能の自律神経中枢に影響するストレスを緩和させることで体内のバランスを取り戻すことが重要になってきます。

鍼灸治療は、自律神経を整えるのに優れた治療法です。ストレス解消にも向いていますので、原因不明の症状に効果が発揮されることが多いです。

東洋医学の視点では、患部だけでなく全体からのバランスを重視して治療方法を立てます。そのため思いもしなかった事が原因だったと気づかれる方もいます。

既に病院に通われている方でも鍼灸治療は補完する役割にもなりますのでより効果的になると思います。ただ専門医から鍼灸治療は控えてほしいと言われる場合は専門医の指示が優先です。

 

不妊の原因

女性側の原因として

・排卵因子

・卵管因子

・子宮因子

・免疫因子

・内膜症

男性側の原因

・造精機能障害

・精子成熟、保護障害

・精路障害

・射精障害

実際に不妊の検査をして原因が判明するのは6割ぐらいと言われています。

 

不妊の東洋医学からの考え方

東洋医学では生殖機能は五臓六腑のが深く関係します。腎は先天の本であるのと元気の元で、性を蔵し、生殖機能、成長、発育などといった機能を持っています。

女性の子宮を東洋医学では、胞宮女子胞と呼びます。この胞宮は脾胃と深い関係になります。

不妊治療では、このを重視して見ることと、脾胃の機能も高めていきます。

男性の不妊治療もを重視して治療していきます。

陰部神経に響くように仙骨側から経穴を刺激する事で骨盤内循環を良くします。

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不妊の鍼灸治療

上記の東洋医学治療と同時に、身体の悪いところを治していくのも不妊治療には大切です。

下半身の冷えや全身の巡りが悪いところを整えてバランスを取り戻して行くことが必要です。特に女性の下半身の循環が悪い冷えやむくみ下肢の筋肉の硬さは必ず治療して改善していきます。下半身の状態が女性ホルモンに深く関わると考えます。下肢で冷えた血流が子宮近くを通る事は良くありません。下肢の状態を整える事は不妊治療に繋がります。

 

女性の骨盤内血流量を上げる事で妊娠率が高くなるというのがわかっています。骨盤内血流量を上げるのは仙骨付近にある経穴です。骨盤周りの経穴は骨盤内に良い影響がでると考えますので、悪いところを探して治療していきます。

骨盤の歪みも関係すると考えますので、骨盤の調整もしていきます。

 

 

自律神経療法

当院では、自律神経の乱れが不妊に関わっていると考えています。自律神経が全身のバランスを絶妙に作っています。生活習慣の悪さやお仕事、人間関係でストレスを抱えるとこの自律神経が乱れます。交感神経が過敏になると全身の血流が悪くなるので、当然子宮にも影響すると考えます。交感神経を抑えて副交感神経を上げていくことが必要になります。

当院では、この交感神経と副交感神経のバランスを計測できる機械があります。このデータを元に治療方針を立てますので、1人1人に合った治療を行えます。

心地良い鍼やお灸を一時間程行うことで終わった頃には身体が温かくなった、症状が緩和されたなどと効果を実感して頂くことが多いです。

定期的に鍼灸治療を受けることで体質改善をしていきます。始めのうちは詰めて着て頂いて良い癖が付きましたら、徐々に伸ばして身体をコントロールしていきます。

自律神経測定

生活習慣

最近では、原因が生活習慣からくるとも考えられています。寝不足や栄養不足、不規則による過労などと一度自分の生活習慣を見直すことも必要だと思います。

朝日を浴びる

人は目から朝日の光を感じて体内時計をリセットします。これにより夜に眠気がきます。

朝日を浴びる習慣で毎日の規則正しいリズムを作りましょう。

朝起きたらコップ一杯のお水

起床後ぬるめのコップ一杯のお水を飲むことで内臓をゆっくり起こしてあげられます。副交感神経が上手く働くコツになります。

週三回の有酸素運動

適度の運動習慣も必要です。お勧めは40分程汗がでて息切れするぐらいの歩行です。全身の循環が良くなるのと骨盤も整いやすいです。

就寝三時間前には晩ご飯を終える

人の身体は就寝中に回復しますので、寝るときは内臓があまり働きすぎないようにするのも回復量に関係してきます。

 

不妊お悩みの方は、渋谷α鍼灸院へお越し下さい。

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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 15:50 / 院長コラム

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