緑内障の鍼灸治療

2016年11月10日

緑内障の鍼灸治療

 

緑内障は日本社会にとって大きな問題で失明原因の第一位になります。糖尿病性網膜症を抜いて一番の失明原因です。

日本では正常眼圧範囲で発症する正常眼圧緑内障が一番多いです。

初期段階では自覚症状が乏しいため病気に気づいていない方もかなり多くいるそうで、ある程度進行してから気づく人が多いです。片方の目だけが進行している場合など普段は両目でみるため気づきにくいです。

緑内障は、失明の可能性があるので、早期に見つけて治療を開始できるのが大切になります。

緑内障は、四十歳以上で5%の有病率になり20人に1人の割合になります。数字で見るとかなり多くの人が発症しているとわかります。中高年に起こる代表的な病気です。

 

緑内障とは

何らかの原因によって視神経が障害されて視野が狭くなることや視力が落ちる病気です。自覚症状が乏しく進行していくと徐々に視野が狭くなり範囲が拡大していきます。日常生活に支障をきたすようになり放置し続けると失明に繋がる場合もあります。

眼内は一定の圧がかかっていますが、圧が強くなると視神経が障害されやすくなります。緑内障の判断材料として眼圧を検査する必要があります。

日本人の正常眼圧は10から20mmHgほどでこの値を超えてくると注意が必要です。ただ眼圧にも個人差や時間などにより変動があるため必ずしも当てはまるわけではなく一つの基準として考えます。

 

緑内障の分類

正常眼圧緑内障

日本人に一番多く見られる緑内障で、発生機序の考え方とは別に眼圧が正常であっても起こるものです。眼圧が正常値でも視神経が障害されてしまいます。

 

原発閉塞隅角緑内障

虹彩の根元が前に押し出されて隅角が狭くなるために起こる緑内障です。房水の排出が悪くなって起こる緑内障です。

中高年の女性に多く見られます。

急性と慢性型に分けられます。急性型は急に眼圧が高くなるために起こり、眼痛や頭痛、吐き気などを伴うことがあります。慢性型は急性よりも軽い症状になりますが、重くなると急性と同じ症状が起こります。

 

原発開放隅角緑内障

眼圧に関係する房水が排出する線維柱帯という場所が詰まっているために起こる緑内障です。房水が上手く排出出来ないために眼圧が高くなり発症すると考えられています。

 

続発緑内障

網膜疾患、ぶどう膜炎、外傷、眼内腫瘍、ステロイド薬の長期使用などからの緑内障の症状が起こる場合があります。すでに眼やその他に病気があって起こるので原因は様々になります。

 

先天緑内障(発達緑内障)

生まれた時から隅角の形成不全により房水の排出が上手くいかないために起こります。乳児の場合は眼球の伸展性があるため眼球全体が大きくなります。

 

病院での緑内障治療

検査には、眼圧を調べる眼圧検査、隅角を調べる隅角検査、視神経の状態を調べる眼底検査などです。これにより緑内障のタイプを調べて治療していくことになります。

治療目的は進行を止めることや遅らせることになります。眼圧を低くする事で緑内障の症状をコントロールすることを第一と考えます。

点眼薬によってコントロールすることを優先しますが、効果が十分で無い場合や症状の重さによっては、レーザー治療や手術が選択されます。

治療によって一度下がった眼圧でも維持できずに再度手術を行なう場合も少なくないそうです。

 

再生医療

今まで回復しないとされていた視神経の障害も再生医療の分野では期待できるかもしれません。マウスでは視神経の再生に成功されているそうで、人体実験まで着実に進んでいけば近い将来再生医療の分野が大きく活躍するかもしれません。

再生医療の中でも眼は他の臓器に比べてリスクが高いため人体実験でも最初に行なわれています。

iPS細胞は再生できたとしても拒絶反応が起きるなどまだまだ改善段階で、多くの課題がある分野ですが、視神経の回復で視力や視野が戻ると考えると期待したい医療です。

 

緑内障の鍼灸治療

眼の周囲や眼に関係する経穴を使用して治療します。緑内障は眼底の血流不良による視神経の障害とも考えられています。頸や肩などの筋緊張を緩和する事も血流量に関係すると思われます。

眼だけの治療ではなく、眼の周囲が良くなっても一時的な効果しかありません。血液は全身を巡っているので他の場所で滞ると次第に全体も良い状態に安定しないです。安定するためには全身の巡りを良くして体質改善を行なっていく必要があります。

全身の血管は自律神経によってコントロールされているので眼の治療と同時に自律神経のバランスを整えていきます。

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自律神経治療

当院では、自律神経を整える事を優先して治療します全身の血管は自律神経によってコントロールされているので栄養ある血液が患部に行き届くようにするには自律神経を整えていかなければなりません。

自律神経が整うと人が持っている自然治癒力を最大限に高められます。ストレス社会によって次第に乱れていった体調を管理する事も疾患治癒に大きく関係します。

当院には、自律神経を調べる機械があります。自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを調べる事でその方その方に合った治療方法を行えます。

自律神経を整えるには一度だけでは難しい場合が多いです。日々の生活やストレス環境によって乱れてしまった身体なので鍼灸の効果次第で来院頻度が変わります。始めは一週間に一度のペースをお勧めします。

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緑内障でお悩みの方は一度渋谷α鍼灸院へお越し下さい。


Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 12:20 / 院長コラム

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