2016年11月23日
糖尿病は、我が国で約950万人患者さんがいると言われています。戦後から見ると年々増加傾向にあり、今では国民病と言われるほどです。
糖尿病は、体内で血糖値を下げる機能が上手く作用しないために起こります。血糖値が高い状態が続くと他の病気へ合併しやすく、なると重症化していきます。
失明原因の第二位には糖尿病網膜症があり、脳卒中では健常な人に比べて三倍、血液透析になる病気の原因第一位など考えると恐い病気ばかりです。
「死の四重奏」の中の一つに糖尿病があります。これは、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満の四つが重なるほど生活習慣病になりやすいこから作られた言葉です。生活習慣病は日本人の死因上位の脳血管障害と心疾患に大きく関係します。
糖尿病は日々の偏食や運動不足、ストレスなど生活習慣が原因で起こります。体調を若い時からしっかりと管理する事が予防に大切です。
糖尿病は、一般的に完治しない病気と考えられています。そのため一度なると血糖値をコントロールし続ける生活を送ることになります。
この病気は合併症が一番の怖さです。死因上位の発症率が健常者に比べて2~3倍高くなりますし、眼や末梢神経なども障害されやすくなります。
糖尿病は、血糖値をコントロールするインスリンの分泌が少なくなることや、インスリンを作る細胞が破壊されるために起こります。
日本糖尿病学会の分類では、1型と2型、特定の機序や疾患による糖尿病、妊娠糖尿病があります。
1型は膵β細胞破壊に基づく糖尿病、自己免疫機序
自己免疫異常によってインスリンを作る細胞が破壊されるために起こります。詳しくは分かっていませんが、遺伝や環境などが原因ではと考えられています。
2型はインスリン分泌低下、インスリン抵抗性
多くの糖尿病患者はこの2型と言われています。これは日々の生活習慣が大きく関係します。
四十代あたりから発症率が高くなります。
糖尿病には三大合併症があります。
・糖尿病腎症
・糖尿病網膜症
・糖尿病神経症
糖尿病の診断基準
・空腹時血糖値126mgdl以上
・75gのブドウ糖を飲んで2時間後に200mgdl以上
・随時血糖値200mgdl以上
・ヘモグロビンA1c6.5以上
多くは2型糖尿病のため初期段階では食事や運動の指導になります。医師の指導の下で行なう事が良いです。自分自身の判断では逆効果にもなるからです。
症状が進行してしまうと薬物療法や透析治療が開始されます。
1型の糖尿病の場合はインスリン注射がだされます。
生活習慣の改善には食事、有酸素運動、睡眠、ストレス回避が良いです。
食事
偏食や過食、アルコール、食塩などをコントロールしましょう。栄養バランスが取れた食事内容にして食べ過ぎや飲み過ぎに注意しましょう。
有酸素運動
週に三回ほど40分弱の早めの歩行やジョギングをして有酸素運動を行なうと良いです。
有酸素運動は体内のブドウ糖や脂肪を消費してくれるからです。
睡眠
身体は睡眠時に修復が行なわれやすいです。睡眠時間が短くなるほど肥満になりやすいという研究結果もあることからしっかりとした睡眠時間を確保しましょう。
四十代あたりは働き盛りのため睡眠時間が短くなるためか糖尿病の罹患率が高くなる時期と重なります。
ストレス回避
ストレスを受け続けると自律神経が乱れやすく体内循環が悪くなります。ストレスには真っ向から立ち向かうよりも、ストレスから避ける方が楽です。なるべくストレスになることは回避するようにしましょう。
東洋医学では肝、心、脾、肺、腎や胆、小腸、胃、大腸、膀胱などの五臓六腑から考えます。
この中で糖尿病には胃と腎が以上をきたしているから起こるととらえます。
胃の働きは西洋学との考え方とは違い
「胃は受納と水穀の腐熟を主る」「胃は通降を主る」と言われ、飲食物の消化をした後有用な物質に変えて小腸や大腸に下降させる作用があります。
腎は生命力の根源である原気をもたらすことや津液を主り全身の水分代謝を調節します。
東洋医学では糖尿病における腎以上として「腎陰虚」という病態があります。
腎陰は人体の成長や発育に関係しているためストレスや不摂生、発汗、出血などにより害されてさまざまな症状を引き起こします。
当院では自律神経を整える事も重要視しています。全身の血行循環も自律神経によってコントロールされているため自律神経の乱れも糖尿病に大きく関係していると考えています。
自律神経は全身の循環に関わるため人の自然治癒力も自律神経のバランスによって決まります。
当院では自律神経測定器により交感神経と副交感神経のバランスを調べた後に効果的な治療を行ないます。
日々の生活習慣によって乱れてしまった自律神経を整えて将来の健康を作っていく事が当院の想いです。
定期的に治療を続けることで安定した健康で生活の質を上げて頂くことが当院のコンセプトになります。
糖尿病予防や生活習慣の改善でお悩みの方は一度渋谷α鍼灸院へお越し下さい。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 12:18 / 院長コラム