三叉神経痛の東洋医学の考え方

2017年2月19日

三叉神経痛

 

突然顔の片側に電撃痛「電気が走ったような」「雷にうたれたような」がします。痛みの感じ方は人それぞれですが、とにかく痛みが強く数秒間続くことや一日100回も繰り返すなど生活の質を落としてしまう疾患です。

日常生活の中で洗顔や歯磨き、髭剃り、お化粧、喋る、噛む動作によって誘発されます。痛みはとても強いもので突発的に感じます。

顔の感覚を支配する三叉神経が何らかの原因によって障害を受けたため痛みを感じると考えられています。

原因は分かっていないのですが、血管が神経を圧迫していると本症状が出現することがあります。血管の圧迫が原因だと手術によって解消できる場合があります。検査で神経の圧迫の確認が取れて手術によって減圧すると症状が消えます。手術は90%成功すると言われています。

血管は加齢とともに変化していきます。そのため若い方よりも中高年からの方が発症しやすいです。

日本での有病率は10万人に約4の割合で、男女差では女性の方が多いと言われています。

 

 

 

 

 

 

三叉神経痛の東洋医学の考えかた

 

三叉神経痛は顔面の鋭い痛みが特徴です。

東洋医学で診ていく場合、2つの側面から診ていく必要があります。

 

1つは痛みの出ている経絡、もう1つは症状の原因です。

 

 

経絡の詰まり

 

顔面にはいくつかの経絡が通っています。経絡は気や血といったエネルギーや栄養がスムーズに流れる事で正常に機能します。気血が何らかの原因で滞りを起こすと詰まってしまい痛みが生じます。

三叉神経痛では、後ほど説明するいくつかの原因により、顔面の経絡が滞りを起こし顔面に痛みが生じている状態です。

 

大まかな経絡の分布は、

目から下から顎にかけての前面部分は胃や大腸の経絡(陽明経)が通っています。

鼻の上から後頭部(顔面の真ん中)にかけては膀胱の経絡(太陽経)と督脈が通っています。

目の上から側頭部にかけては胆や三焦の経絡(少陽経)が通っています

ですので、まずはこの分布からどの経絡に異常があるかを判別します。

 

また三叉神経痛の場合、首周りや背中、肩甲骨周りにも経絡の滞りが多く見られます。ですのでその辺りのツボをよく触診し、反応の出ている経絡を特定し治療(経絡を巡らせる)していきます。

 

この様に経絡の側面からは、痛みの出ている部位と周囲の反応の出ている経絡から異常経絡・ツボを見つけ、流れを回復する事で痛みを改善していきます。

 

特に三叉神経痛の場合、顔面自体はとても過敏になっていて、その状態では少しの刺激でも痛みが増幅する危険性があります。

ですので、まずは経絡を使い離れた部分から治療をしていきます。

 

 

詰まりを起こす原因

 

以上のように、顔面に分布する経絡が詰まる事で痛みが生じますが、その詰まりが起こる原因は大きく5つあります。

 

①風熱の邪+痰湿(たんしつ)

胃腸の機能が落ちていると水分の代謝がうまく行われず、「痰湿」と呼ばれる病理物質(余分な水分が体内に長期間溜まっている状態)が蓄積してしまいます。

この状態の時に、自然界の異常気象によって生じた風邪と熱邪(風熱の邪)が体に入り込み、痰湿とくっついてしまう事で経絡を詰まらせてしまいます(風熱痰)。

 

発作性・灼熱性・切られるような激しい痛み、顔面の紅潮や発汗を伴う、温めると痛みが増し冷やすと軽減する、発熱を伴う事がある、と言った症状が特徴です。

 

 

②風寒の邪+痰湿

①と同様に体内に痰湿が蓄積している状態の時に、風邪と寒邪(風寒の邪)が痰湿と結びついて経絡を詰まらせてしまっている状態です。

発作性の引きつるような激しい痛み、顔面蒼白、冷やすと痛みが増し温めると軽減する、発熱や寒気を伴う事がある、と言った症状が特徴です。

 

 

③肝鬱化火(かんうつかか)

長期間ストレスを受けていると肝の機能障害が起こります。そうすると気血をスムーズに巡らせるという肝の機能が失調し、気血の滞りが起こります。

そしてこれが長期化すると、停滞した気が熱を帯び(肝火)、上昇して顔面を犯してしまい痛みが生じます。

 

灼熱性の痛み、ストレスや情緒の変動で痛みが出現する、温めると悪化する、口の苦さ、目の充血、胸の張りなどの症状が特徴です。

 

 

④胃火上炎(いかじょうえん)

普段から辛いものや脂っこいものを過食すると胃に熱がこもり、この熱が経絡に沿って上昇し顔面部に痛みを引き起こします。

また③で出て来た、肝の失調による肝火が胃に波及して、胃に熱がこもってしまう事でも顔面痛を引き起こします。

 

灼熱性の痛み、暴飲暴食やストレスにより痛みが出現する、歯茎に痛みが出やすい、温めると悪化する、口臭などの症状が特徴です。

 

 

⑤気虚血瘀(ききょけつお)

症状が慢性化する事で気血を消耗し、血を巡らせるエネルギーが不足した状態です。血が滞ることで経絡が詰まってしまいます。

 

慢性的な刺すような鋭い痛み、痛みが治まるまで時間がかかる、筋肉の痙攣、息切れ、顔色が黒っぽい、夜間の痛みなどの症状が特徴です。

 

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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸整骨院 東京都 渋谷区 at 19:25 / 院長コラム

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