お知らせ & コラム NEWS / COLUMN
腰椎ヘルニアと姿勢
腰椎ヘルニア
腰は人体にとって傷めやすい場所です。治療院でも腰痛の訴えが1位と2位に入るぐらい多いです。
腰痛患者さんにヘルニアだった、病院から経過観察中、手術の経験、今も苦しんでいると、過去にかかったことがあるとよく聞きます。
ヘルニアは腰椎の中にある脊髄神経又は馬尾神経が、椎間板の髄核によって圧迫されて症状が出ます。
ヘルニアという言葉はラテン語で脱出という意味で、本来あった場所から脱出して障害を起こしたためヘルニアと言うようになりました。
腰は常に上半身の荷重を受けます。さらに動きが加わる事で相当な負担がかかっていることが想像できます。動作で腰を曲げることは多く負担が大きくかかる場所のため痛みや疾患を引き起こしやすい場所になります。
ヘルニアは日々の生活習慣動作によるものが大きいので、かかってしまうと今までの動作を変えなければ完治することは難しいです。
ヘルニアの原因
腰を酷使する職業の方やデスクワークで腰部の柔軟性が低下した方などが傷めやすい場所です。
生理的現象で加齢とともに椎間板の水分が減ってヘルニアになることも多いです。
姿勢でも起こりやすくなります。首や肩などが前後に傾くと根っこの腰にも相当な負担がかかるためです。
・腰を酷使する職業
・長時間のデスクワーク
・運動不足
・高齢者
・脊椎に怪我の既往歴
・姿勢の崩れ
ヘルニアの症状
脊髄神経や馬尾神経を圧迫するため神経症状と患部の激痛があります。
腰部からでる神経は下半身を支配するため足先やふくらはぎ太ももなどに痛み、痺れなどがでます。
排尿障害も起こる場合があります。頻尿、失禁、排尿困難などがあります。
・下肢の痛み
・感覚障害
・排尿障害
・患部の痛み
ヘルニアの種類
脊椎の中にある椎間板は線維性軟骨組織で出来た線維輪と中心部の柔らかい髄核で構成されています。
髄核はある程度の弾力性と流動性によって圧の分配を行なっています。脊椎の運動は髄核の働きが重要ということです。
周りの線維輪が弱くなって脱出してしまうと近くの神経を障害し始めます。
脱出の形によって膨隆型、突出型、脱出型があります。
・膨隆型
線維輪の後方の列隙から髄核の一部が移動してしまった状態です。症状は比較的軽度になりやすいです。
・突出型
線維輪から髄核が突出してしまった状態です。後縦靱帯によって覆われているので症状は比較的中程度になりやすいです。
・脱出型
線維輪から髄核が脱出して後縦靱帯も破っている状態になります。ここまでくると重症の場合が多いです。
病院での治療
原則的には保存療法ですが、重症の場合には麻酔や鎮痛目的の治療も行ないます。
痛み止めや筋弛緩剤、消炎剤などが処方されますが、これらの保存と薬物療法が効かなければ手術になる場合もあります。
鍼灸治療
患部や骨盤周囲の筋緊張を緩和させてバランスを整えていきます。
酷使してしまった腰周囲は筋肉がカチカチになっている場合が多いです。マッサージでは腰椎に圧がかかる心配がありますが、鍼灸治療ではその不安はありません。
患部には直接鎮痛作用を目的として置鍼や電気通電療法を行ないます。又バランスを悪くしている周囲の筋肉も鍼やお灸を使って改善していきます。
姿勢改善
首や肩が傾くと腰の負担が大きくなります。下半身の膝や足首が硬いと下からの衝撃が腰に伝わります。
姿勢や筋肉の緊張がヘルニアの発症と症状悪化に繋がると考えるため、腰だけではなく全身を診ていきます。
長時間のデスクワークでは臀部が硬くなり下部腰椎の柔軟性が下がります。腰は本来前湾していなければならないのですが、座位が続くと猫背になって腰の湾曲が失われてきます。
背骨の湾曲はクッションの役目もあると考えますので、湾曲が無くなってくると筋肉がカバーし始めて硬くなっていきます。
姿勢改善には全身のリラックスした状態から始めたいので、治療方法として副交感神経を上げてから特に硬い筋肉と関節に行なっていきます。
筋緊張緩和と関節可動域を上げる徒手技術で本来持っている柔軟性と腰部への負担を無くしていきます。
自律神経療法
ストレスや筋肉の痛みや緊張が続くと交感神経優位になって身体が硬くなります。そのため副交感神経を上げる治療を行ないます。
腹部や手足にある経穴を刺激すると副交感神経が整ってきます。初めの15~20分程つかって自律神経を整えます。
一時間程の心地よい刺激で施術すると、終わる頃にはリラックスできて効果を実感して頂けると思います。
当院では自律神経測定器を使って交感神経と副交感神経のバランスをデータで客観的に分かります。定期的に計測すれば体調管理ができます。
日々の生活習慣が自律神経バランスになるので治療して治していくのにも少し時間がかかります。
最初は一週間に一度のペースでお勧めして、体質変化がみられてきたら二週間に一度、一ヶ月に一度と延ばしていきます。
来院頻度はなるべく治療機会が多いことが望ましいですが、お仕事や事情などをお聞きして最善の治療間隔を提案します。
Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 11:20 / 院長コラム
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