ヒステリー球の治療

2017年6月23日

 

ヒステリー球は、咽喉頭異常感症とも呼ばれて、東洋医学では梅核気と言われ古くからある症状として知られています。喉から胸部にかけて圧迫感や違和感・痛みを感じて時には息苦しさも感じますが、特に病院で検査しても特に異常が見られないのが特徴です。その他、吐き気や咳痰症状、物が飲み込みにくい、不安感などの症状を呈します。

 

治療症例

 

50代 女性

半年ほど前からのどの圧迫感を主に正午過ぎから夕方にかけて感じるようになった。休日など仕事がない時や忙しくない時にはあまり感じられないが、仕事が忙しくストレスの多い日では、のどの圧迫感とともに息苦しさや首筋にも筋緊張が波及していくように感じた。息苦しさも感じることから不安になり、病院を受診して検査をしたが特に異常は見られなかった。病院では漢方薬を処方されたが、あまり効果を感じられず当院にご来院された。

 

治療

まず自律神経測定器で自律神経の状態を検査していきました。結果は、仕事終わりの夜にもかかわらず交感神経の状態が高く、逆に副交感神経の活動が低い状態でした。夜にはそこまでのどの圧迫感は感じられないとのことでしたが、夜でも自律神経の状態は悪く、寝つきも悪く睡眠の質もあまり良くない状態とのこと。

首肩や肩甲間部を触診したところ筋緊張が強く、その部分も施術していく必要がると感じました。

治療方針としまして、

・まず自律神経の状態を整えること

・首肩回りや背部の筋緊張の緩和

・東洋医学的観点より五臓六腑の「肝」と「心」の状態を整える

この3点を重点的に施術していきました。

 

治療経過

1回目◇
治療後、身体がスッキリした感じがあった。次の日、のどの圧迫感は一番ひどい時を10だとすると半分の5くらいに症状は軽減したが3日後にはまた同じような状態に戻ってしまった。

2回目◇

2回目施術後は、10段階のうちの3程度に軽減。首肩コリもいいような感じ

3回目◇
調子はいい。10段階のうちの3程度の状態が続いている

4回目◇

多少のどの圧迫感を感じるがほとんど気ならない程度になった

5回目◇
ほぼのど。の圧迫感を感じなくなった。

 

 

ヒステリー球の原因

ヒステリー球は、病院で検査を受けても特に異常が見られないことから詳細な原因はわかっていません。

しかし、ヒステリー球で悩む多くの人は仕事での緊張する場面であったり、睡眠不足などの生活習慣の乱れで発症することからストレスと自律神経が大きく関係していると考えられています。自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類が存在します。交感神経は主に仕事や激しい運動中など活発的な場面で優位になる神経で逆に副交感神経は体を休める夕方から夜にかけて優位になる神経です。

緊張する場面や不安などを感じると交感神経が優位になりやすいです。一時的なものだと体は交感神経と副交感神経のバランスを取ろうとしますが、緊張状態や不安な状態が長く続くとバランスが崩れて交感神経が優位の状態が続いてしまいます。交感神経は、筋肉や血管を収縮させる働きがあり、それがヒステリー球では過度に食道や気道付近の筋肉を過剰に収縮された状態だと考えられています。生活習慣の乱れ、睡眠不足や多量の飲酒などは精神的な不安定状態になりやすく、不安や落ち込み・イライラ感を引き起こしてそのことにより交感神経が優位の状態となりやすく、ヒステリー球の原因となります。

 ヒステリー球

 

ヒステリー球の東洋医学

東洋医学では、ヒステリー球の症状のことを『梅核気』といい、主に五臓六腑の『』と『』の病変ととらえられます。
肝は疏泄を主るという機能があり、全身の気の走行を主っており、情緒を安定させたりセイン状態を正常に保つ働きがあります。

また心には、神を主るという機能があり、思考や判断処理などの意識を主っており、心血が豊富な状態であれば思考や判断処理は正常に行われます。

肝と心は、ととても深い関連性があり、循環系は心の拍動と肝の自律神経系の血管運動を調節されています。その他、肝は血や栄養分を貯蔵していますがその血や栄養分は心によって全身に運ばれています。

この肝と心の働きが悪くなることでヒステリー球症状の原因となるのです。

 

当院のヒステリー球に対する鍼灸治療では

・肝と心の状態を整える

・自律神経のバランスを整える

・ノドや胸部、首周りの施術

 

この3点を重点的に行っていきます。自律神経のバランス調整では、実際に自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握しながら施術していきます。ノドや胸部・首周りの施術では、直接的に筋緊張を緩和させることで症状改善をはかります。

 

 

ヒステリー球のセルフケア

ヒステリー球は日々の日常生活でのストレスや疲れが深く関わってくるため、それらを改善していかないと根本的な解決にはつながりません。

・十分に睡眠時間を確保する

睡眠時間が足りていない状態が続いてしまうと自律神経の状態も乱されやすくなります。

・働きすぎない

夜遅くまでの仕事や家に帰ってまで仕事をしているような状態が続いてしまうと体の疲れが溜まり、自律神経にはよくありません。

・バランスのとれた食事

栄養バランスのとれた食事と毎日だいたい決まった時間に食事を摂るようにすることで自律神経は整いやすくなります

・有酸素運動をする

ウォーキングやストレッチ、水泳などの有酸素運動は体をリラックスさせる副交感神経が優位になりやすくなります。


Posted by 鍼 渋谷α鍼灸整骨院 東京都 渋谷区 at 09:31 / 院長コラム

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