メニエール病の鍼灸治療

2016年5月27日

症例
30代男性

2年前に急にぐるぐると回るめまいを感じてすぐに病院で検査を受けたところ、特に異常は見られなかった。薬を処方してもらい、2日ほどでほぼめまいを感じなくなったがまた1か月後にめまいを感じて今度は耳の聞こえも悪くなったと感じて別の病院で検査を受けたところメニエール病と診断された。

また薬を処方してもらい2日ほど経つとめまいが消えて状態が安定してくる。そのような状態が2~3か月に一度起きるようになり、その度に耳の聞こえが悪くなり、耳鳴りも聞こえるようになってきたとのこと。

当院にご来院される1週間程前からめまい症状が出て落ち着いてはきたが、まだ何かフワフワしている感じと耳の症状が残っていいた。

治療
ちょうど1か月前から仕事が忙しくなり、睡眠時間も短く土日も休まずに働いていたため今回はめまいの程度が強いかもとご本人はおっしゃっていました。

今までも仕事でストレスを強く感じた時や季節の変わり目・気温差の激しい時によく発症していた。 当院では、メニエール病も自律神経の状態を深い関わりがあると考えているのでまず自律神経の状態を計測していきました。それを踏まえた上で治療に入りました。

 

1回目の治療でめまいはあまり感じられなくなった。その日はだるさが出てよく眠ることができたとのこと。2回目以降はめまいの治療にプラスして耳鳴り・難聴の治療を中心に行っていきました。耳の状態は7回目まではすっきりしたような感じだったがあまり変化はみられなかった。8回目以降は段々と耳鳴りが小さくなり、耳も聞こえやすくなったとのこと。今も3週間に1回程の治療ペースで通院されていますが、めまいの症状は出ていない。

 

メニエール病の症状

近年メニエール病は増加傾向にあるといわれています。芸能人でも今井翼さんや久保田利伸さんなどが発症して休養したことで世間の間でも知られるようになってきました。

メニエール病は30代~50代前半の女性に多く発症すると言われており、その年代は特に仕事や家庭でストレスを抱えやすく、特に女性はホルモンバランスの変化などで体調が崩れやすい時期ですので注意が必要です。

メニエール病は主に内耳から来る回転性のめまいが症状です。その他にも

・吐き気

・頭痛

・耳鳴り

・飛行機に乗っている時の様な耳のつまり感(耳塞感)

・動悸や冷や汗

・睡眠障害

 

などさまざまな症状が併発します。 メニエール病は基準があいまいな部分もあり、診断が難しい病気の一つです。

そのためぐるぐる回る回転性のめまいが起きた時にメニエール病と言われることもあるようですが、それだけでは不十分です。めまい症状と併発して耳鳴り・耳塞感・難聴の症状が現れるとメニエール病の疑いがあるのです。

 

めまいが起きたら めまいが起きたら迷わず一度、内科を受診しましょう。めまいは、様々な原因で起こることが考えられます。めまいの原因疾患によっては、すぐに手当てが必要な病気も潜んでいます。

めまいの他に

・手足の動きが悪い

・熱い冷たいなどの感覚が普段よりも鈍い

・激しい頭痛

・いつもよりも視野が狭いと感じる

・二重に物が見える(複視)

 

この様な症状がめまいと同時に起きている場合は、脳卒中脳腫瘍などでめまいが起きている可能性もあるので注意が必要です。またメニエール病と似たような症状を呈する疾患として聴神経腫瘍や突発性難聴どもあります。

 

めまいを繰り返す メニエール病は、数分から長いと数時間にわたってめまいを感じます。

めまいの発作が起きている時は、立つこともままにならない場合もあり、仕事や日常生活に支障をきたすことも多いです。一度治まって普通に生活を送っていてもまためまい発作を繰り返すことがメニエール病の特徴です。

メニエール病の診断基準は、難聴・耳鳴り・耳塞感を伴うめまい発作が反復されることです。初めは、めまい症状がきつく、耳鳴りなどの耳の症状に気づきにくいですが、発作を繰り返していくうちに耳の症状も気になってくる場合が多く、耳の症状が徐々に強く出てきます。耳鳴りの場合は高い音よりも低い音の耳鳴りが絶えず鳴っていることが多く、低い音も聞き取りずらくなってきます。

メニエール病

 

メニエール病が起きやすい人

メニエール病が発症しやすい年代と性別があるようにメニエール病が起きやすい人にはある特徴があると言われています。

メニエール病はストレスが一番の大きな原因として考えられていますから、

・趣味や楽しみがなく、ストレスを発散できていない

・仕事や家事が忙しく、生活が不規則

・几帳面で神経質な性格

・周りに相談相手がいない

・運動習慣がない

・塩分の多い食事

メニエール病の原因

メニエール病の原因はいまだに解明されていない部分もありますが、内耳の浮腫みが一つの原因だと考えられています。 内耳には音の空気振動を蝸牛にあるリンパ液を通して感覚細胞へと伝え、電気信号に変えて蝸牛神経を通して音を大脳の聴覚野に伝える聴覚においてとても重要な器官があります。

また、内耳には聴覚の他にも平衡感覚を主る三半規管耳石器という器官があります。 これら蝸牛と三半規管・耳石器の中にあるリンパ液の流れが悪くなったり、何らかの理由でリンパ液の量が増えて水ぶくれ状態となるのがメニエール病の正体と言われています。

内耳には内リンパ液と外リンパ液の2種類がありそれは膜を隔てて分けられているのですが、内耳が水膨れ状態となるとその膜が破られて蝸牛や三半規管に影響を及ぼします。多くは、平衡感覚を主る三半規管・耳石器に浮腫み状態が強くみとめられるようになるためにめまい症状が強く出るのです。

そして浮腫みはすぐに改善されないためにめまいは数時間に及ぶ場合もあるのです。めまい一瞬起きたであったり、数十秒のめまいではメニエール病とはいえません。 また平衡感覚を主る三半規管・耳石器のそばに聴覚を主る蝸牛があるために耳鳴りや難聴などの耳の症状を呈します。

そして、平衡感覚を脳に伝える前庭神経が自律神経にも影響を及ぼし、動悸のぼせ睡眠障害を起こすこともあります。

 

メニエール病に対する東洋医学的考え

メニエール病において東洋医学では特に「」と「」が深く関係していると考えられています。 めまいは東洋医学では「水毒」といわれ、生体内を循環している津液が寒さや湿度などの外因の影響を受けたり、東洋医学での「肝」や「腎」などの内因の影響を受けて停滞して起こると考えられています。

特に停滞している部分が耳である場合にめまいの症状としてあらわれます。 また、「腎は耳に開竅する」といわれ、腎精が不十分だと耳鳴りや聴力の減退・排尿異常・生殖能力の低下や・白髪・毛髪脱落などが発生するといわれています。腎の機能が停滞することにより、耳の機能にも悪影響を与えてしまい、聴覚や平衡感覚にも異常をきたしてしまうと考えられています。

また、東洋医学には『肝腎同源』という言葉があり、肝と腎は同じ源と考えられています。腎の機能が弱くなるということは、肝の機能も弱っているということです。メニエール病の場合も腎の機能が弱くなっていることが表立って出ていますが、そこには肝の機能が低下していることも考えられます。

 

 

メニエール病の病院での検査・治療

メニエール病の診断は難しく詳しく症状や過程を問診した上でメニエール病だと診断されます。その他、脳卒中などの中枢神経系の疾患を調べるための検査や平衡感覚・聴覚・視覚に関する検査も行われます。 メニエール病のめまい発作が強く出ている場合は点滴などでめまい発作を止めることが多いです。めまいがある程度止まると、利尿剤・循環改善薬・ビタミン剤などが処方され、必要であれば抗不安薬や睡眠薬なども処方されることもあります。

メニエール病に対する当院の施術

当院のメニエール病に対する施術はまず自律神経を整える自律神経調整調整療法から始まります。一回目の治療の前に自律神経の状態を把握して問題点を見つけてそれに伴って自律神経を整えます。

次にメニエール病で一番強く出ている症状を施術していきます。めまいなら首肩の治療、耳鳴りや難聴なら耳周りの施術を中心的に行っていきます。はりやお灸を使った治療がメインですが、経絡整体で首肩などの背部を整えていく施術も行う場合があります。施術に入る前に施術プランを患者様と話し合って行っていきますので、ご要望がある場合はその際にお申し付けください。

また当院では、病院などの医療機関と並行して施術を受けていただくことをお勧めしています。東洋医学には東洋医学の西洋医学には西洋医学の良さがあります。相互の良さを取り入れることで回復がより一層早くなることが見込めます。

温灸器療法

生活習慣の改善

メニエール病は日常生活で受けるストレスが大きく関係しているためストレスを溜めこまない生活が重要です。特に食事・睡眠・仕事・運動の4つの習慣に気をつけましょう。

 

・一日三食バランスよく、規則正しい時間に摂る

・睡眠時間を削らない生活

・ウォーキングがストレッチなどの有酸素運動をする

・趣味や旅行で気分転換をはかる

・お酒の飲み過ぎに注意する

規則正しい食事

 

症例

三十代女性

受付業務

回転性のめまいと耳鳴りを主な症状として、吐き気や頭痛も体調が良くない時に現れる状態。

病院にて定期的に薬物療法を受けているが、症状が強すぎる時は仕事ができなくなるため別の治療法を探して当院に来院。

朝に悪くなることが多く、夜更かしやお酒を飲むと症状が強くなりやすいため自己管理は徹底しているとのことでした。

自律神経測定器では、異常が見られなかったのですが、頚部の筋緊張がかなり強く左右で硬さが違うため頸椎の歪みがあると容易にわかる身体でした。

耳周りの血流促進と頸椎の歪みを矯正する事を第一に治療を開始しました。

一回目~五回目

症状は波があるため来院当時はでていなく治療を終える頃に身体が温まり頚部がいつもより軽いと言われて二週間に一度のペースで通ってもらうことにしました。

五回目~十回目

一ヶ月半経った段階でも症状が現れず、鍼灸治療のおかげか日常が楽ですと報告されました。

十回目~二十回目

今までは症状が現れるペースだったのに症状が出ないため、この日々が続けば嬉しいと言うことで続けて治療をする事にしました。

二週間に一度のペースから一ヶ月に一度、又は軽度でも耳鳴りや頚部の張りが出た場合は直ぐに来てもらう指導をさせていたただきました。

二十回目~三十回目

来院前の症状が全く出なくなりました。今では体調管理のため悪くなった時にきて頂くように変えました。


Posted by 鍼 渋谷α鍼灸整骨院 東京都 渋谷区 at 11:19 / 院長コラム

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