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「足の指の付け根が痛い」モートン病の鍼灸治療

モートン病について
モートン病とは、足裏の痺れや痛みを伴う神経の絞扼性障害のことです。部位は主に足の人差し指と中指と薬指の間に起こることが多く、指と指の間の神経が絞扼されることで発症すると考えられています。
個人差はありますが、最も好発しやすいのが、中指と薬指の第3趾と第4趾間です。次いで第2趾と第3趾間に多いです。
足底にある指間をつなぐ深横中足靭帯が底側趾神経を絞扼することで起きます。この神経は、脛骨神経から来ておりいろいろな神経に分枝した後に足底部にたどり着き足趾底側の感覚を司ります。主に感覚神経のため足の指の運動が悪くなることはありません。
この神経が圧迫されることにより神経が肥大して神経腫を形成するために痛みや痺れを感じやすくなります。
中年以降の女性に多く見られ、ハイヒールなどの底側に圧がかかりやすいものや幅が狭く圧迫されるような靴を履くことで起きやすいです。
軽度のものであればこのような原因の靴をやめることで症状がなくなることもあります。足元のファッション性でハイヒールを履くことや古くなった靴で圧迫されやすい、肥満やむくみなどでも圧迫されてきますので、痛みがある場合には靴を見直すことも大切です。靴のサイズやヒールではなく履きやすいもの、底側部にクッションを入れるなどすると足底部の圧迫が軽減されます。

病院でのモートン病治療
主に保存療法が選択されます。靴の指導法や足底部にパッドを敷くなどで様子を見ると思います。痛みが強い場合にはステロイドや局所麻酔剤を注射することもあります。
保存療法で症状が変わらない場合には手術療法で神経腫や靭帯、神経などの切除をすることがあります。
モートン病の検査
モートン病を誘発させるテストとして、モルダーテストがあります。足の親指と小指の付け根部分(中足部分)から足を横から締め付けるように圧迫させるとモートン痛がでます。この際にクリック音があるとモルダーサインと呼びます。間にある神経を圧迫させることで痛みがでるテストです。
神経腫や滑液包が炎症を起こしている場合は足底から触診すると触れることができます。
チネルサイン
神経の損傷部位に刺激をすると損傷部位以下に放散痛などの神経様症状がでます。
足底部や足背側から刺激することで痛みがでると陽性です。
チネルサイン(徴候)は、神経線維の再生過程で見られるサインです。末梢神経は損傷部位から軸索が伸びて再生していきます。この軸索は本来鞘のようなものに覆われているのですが、再生過程では先に軸索が伸びていくので過敏な状態になるため刺激によって放散痛などの痛みを再現しやすくなります。一日1から4mm程度のスピードで治っていきます。
モートン病の鍼灸治療
損傷部位である神経部分周辺に鍼やお灸を使って治療することで治癒促進を目的とします。
チネルサインで確認した部位に背側から刺鍼を行います。滑液包炎に対しては、お灸を使って炎症を抑えていきます。
上記で変化がなければ同様の場所に電気通電療法を行います。
モートン病は足底のアーチが大きく関係します。このアーチは縦と横のアーチが存在し、下からの衝撃や上からの荷重に対してクッションの役割をしています。モートン病の方の多くは、このアーチが崩れていることや関節が硬く動きにくくなっていることがあります。これらの因子を取り除かなければ損傷部位の治癒促進をしても治療効果が出てきません。
足関節は、下腿に付く筋肉によっても支持されて足首の角度を決めています。この筋肉の緊張をとることも大切です。
足底部にはたくさんの細かい骨がありそれらがレンガのように積まれてアーチをつくっています。この骨同士の間を緩めていく手技療法でアーチの柔軟性を出していきます。
手技療法後はテーピングなどで1~2日固めて良い癖をつけていくようにします。
当院では、鍼灸治療と手技療法のコンビネーション治療でモートン病を治療していきます。
自律神経治療
人の身体は、自律神経が整っていると自然治癒力が上がります。この自律神経が乱れている状態では、治癒のスピードが遅くなります。
当院では、自律神経測定器により自律神経のバランスを調べることができます。交感神経と副交感神経のバランスや身体的ストレス、精神的ストレスなども調べられて、より多角的に状態を診ることができます。
これによりその方その方に合ったオーダーメイドの治療をすることができます。
治療間隔の目安は、初めの方は詰めて来て頂き一週間以内に一度とやって、症状緩和に合わせて二週間に一度と間隔を広げていきます。
症状がなくなってから体質改善もなされれば予防もしっかりできた状態になります。
鍼灸治療は自律神経を整えるのに優れた治療法です。小一時間程の鍼とお灸を使って治療すると終わった頃に効果を実感していただけると思います。
モートン病でお悩みの方は、渋谷α鍼灸院へお越し下さい。

Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 20:00 / 院長コラム
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