疲労感の鍼灸治療

2016年6月18日

疲労感

 

身体の重だるさや翌日まで続く疲労感。疲労には様々な種類がありますが、主な原因としては、身体的ストレスと精神的ストレスになります。身体的ストレスは休めることで回復しやすいですが、精神的ストレスは仕事や環境によることが多いのですぐに解決する事は難しいです。「心身ともに健康」「病は気から」という言葉があるように精神と身体の関係は深いです。精神から身体がやられてしまうこともありますが、身体を良くすれば精神の状態も良くすることができます。身体の状態を常に良くすることが大切です。

厚生労働省が発表した調査では日本人の6割の人が疲労を感じているそうです

疲労感は自律神経失調やうつ病の前兆になることもありますので、早めの対応をしていくことが大切です。仕事や予定で身体を休められない場合は、疲労回復に良い鍼灸や按摩、リラクゼーションなどの治療院に通われることをお勧めします。病的になってしまった場合はただ休むだけでは治らないため病院や専門の治療院で治療を受ける必要があります。

一般的な疲労の症状として

・身体が重い

・身体がダルイ

・易疲労

・息切れがする

・動悸がする

などがあります。

上記以外にも身体的症状としては

・手足のむくみ

・肩や腰の痛み

・背中の張り

・下半身のだるさ

などがあります。

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疲労に関係する病気

代表的な病気はうつ病や自律神経失調症になります。特徴的な症状が少なく疲労感が強く感じる場合は以下の病気が考えられます。

・うつ病

うつ病とは、抑鬱気分、喜びの消失、精神活動の低下、食欲の低下、疲労感、不眠などを特徴として、仕事や生活に支障がでる疾患です。様々なストレスや過度の仕事などが原因になるので現代社会に多くみられる病気です。

・自律神経失調症

自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで起こる病気です。自律神経は全身をコントロールしているので症状も全身にわたって現れます。医学的な検査では異常が見つからないため様々な医療機関を行ったり来たりとする場合もすくなくありません。

日本心身医学会では「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」と定義しています。

・慢性疲労症候群

日常生活に支障が出るほどに身体が疲労した状態が6ヶ月以上続く症候群です。原因が特定されないためあまり認知されていませんがアメリカでは10万人に38人の割合で慢性疲労症候群が発症しています。1980年代に多発したことから認識され始めた症候群です。

・線維筋痛症

身体の広範囲に慢性的な耐え難い痛みを主症状とします。医学的検査では異常がみつからないためあまり認知されていない病気です。疲労感や不眠、刺激に対する感受性の増大、記憶力や認知機能の障害、関節可動域の増大、運動機能の異常などがあります。

・重症筋無力症

筋肉の受容体が壊れる自己免疫疾患です。全身の筋力が低下することや疲労感、眼瞼下垂などの症状を引き起こします。重くなると呼吸をすることも困難になる病気です。

10万人に11人ほど罹患されていると言われています。

・不眠症

寝ようと思ってもなかなか寝付けなかったり、睡眠してもすぐに起きてしまい睡眠を維持できない状態を言います。日本では5人に1人が良質な睡眠を得られていないという調査結果があります。睡眠がとれないと疲労が溜まりやすく日中の身体や頭の重だるさを感じます。

・睡眠時無呼吸症候群

睡眠時に10秒以上呼吸が停止する病気です。良質な睡眠が得られないため日中に疲労感や集中力の低下がみられます。

・起立性調節障害

子供に多く見られる病気です。小学生の5%で中学生の10%が起立性調節障害を持っていると言われています。主な症状は立ちくらみ、全身倦怠感、疲労感、腹痛などです。

午前中に体調が悪くなることが多いので登校を拒否する事も多いです。学校側と親側が理解していないと本人には辛い病気になります。

 

東洋医学からみた疲労

東洋医学では、疲労と関連が深いものとして虚損五労があります。その他にも気虚、脾虚、腎虚なども考えられます。

虚損は七情(怒、喜、思、悲、憂、恐、驚などの感情)が過度の動きにより臓器がやられることを原因とします。

五労とは、血や気、肉、骨、筋などを傷めることで五労になると考えられています。

身体を実際に診て症状にあった経絡経穴を選び治療します。

お灸治療

当院の自律神経療法

当院では、自律神経を測定する器械があります。これにより交感神経と副交感神経のバランスを調べることができます。身体的ストレスや精神的ストレスも調べられますのでより多角的に症状を捉えて効果的に治療を行えます。

小一時間ほどの痛くない鍼灸治療を受けることで終わった頃には効果を実感して頂けると思います。

症状の重さによって来院頻度は変わりますが、なるべく治療機会を多くする事をお勧めします。症状緩和により始めは一週間に一度のペースを二週間に一度、一ヶ月に一度と間隔を開けて治癒を目指します。

疲労感が強くお悩みの方は渋谷α鍼灸院へお越し下さい。

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Posted by 鍼 渋谷α鍼灸院 東京都 渋谷区 at 20:28 / 院長コラム

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